乾燥性・脂漏性の2種類があります
頭皮にできるかさぶたには、主に2つのタイプがあります。
それは、頭皮の乾燥によるタイプ、そして脂漏性のタイプです。
頭皮が乾燥しているか、脂により影響を受けているかにより、まったく原因や対策方法が異なります。
間違った対策によって悪化することも多いため、乾燥と脂漏性の2つの詳しい特徴と、その対策を知るようにしましょう。
乾燥性と脂漏性には違いがあります
では、乾燥性と脂漏性の2つの特徴を紹介します。
自分はどのタイプが原因なのかを知らないと、間違った対策をとってしまうため注意しましょう。
シャンプーのし過ぎにより、頭皮にある皮脂が落ち過ぎて乾燥した状態です。
かさぶたがあると汚れが落ちていない感じがしますが、このタイプは過剰な洗いすぎで細かいフケが出やすいのが特徴です。
この状態を放置すると、肌のバリア機能が低下してくるため、次第に炎症を起こしかさぶた状になります。
頭皮が乾燥しやすいのは、もともと肌の保湿成分が少ない方に多く、アトピー性皮膚炎の方や敏感肌などによく見られます。
洗いすぎを避け、頭皮の保湿をする必要があるでしょう。
逆に脂漏性は、皮脂の分泌が活発なことから、脂を好む真菌が増殖し、皮膚に炎症を起こしています。
このマラセチア菌は、常在菌の一種で誰でも持っており、増殖すると湿ったフケが多くなるのが特徴です。
酷くなると、かゆみが出るため頭皮を傷つけてしまいかさぶたができます。
もともと皮脂が多く、毎日シャンプーしないとベタ付くと感じられる方はこのタイプです。
耳や鼻なども皮脂が多く、べた付きやすいといいます。
乾燥性だと思っていても脂漏性のこともあります
アトピー性皮膚炎や敏感肌の方など、明らかに肌全体が乾燥しやすいと感じるなら乾燥性であると考えられます。
しかし、乾燥肌だと思っていたのに、病院を受診すると脂漏性皮膚炎であると判明する方もいるため、一概に乾燥しているから乾燥性とは限りません。
実は空気が乾燥する冬にこそ、この脂漏性皮膚炎は増えやすい傾向があります。
湿度が低いと皮膚の潤いが不足しやすく、肌を守ろうとする働きが起こるため過剰な皮脂が分泌しだします。
すると皮脂を好む真菌が増殖し、脂漏性皮膚炎となってしまうのです。
脂漏性皮膚炎は、皮脂を取れば改善できるわけではなく、肌が持つ水分と油分のバランスを整えることが重要です。
頭皮が脂っこいことを気にして洗い過ぎてしまえば、このバランスが乱れるため、逆に過剰な皮脂分泌を引き起こすことがあります。
また、空気の乾燥防止のために部屋を加湿する際にも注意が必要です。
真菌のようなカビは湿度を好むため、頭皮のコンディションを正常に保つためには、室内の湿度を45%~50%程度にするようにしましょう。
脂漏性皮膚炎のマラセチア菌は、湿度と脂質の両方を好む性質があります。
それそれのタイプに共通してできる対策を知っておこう
自分のかさぶたの原因が乾燥性なのか脂漏性なのかわかりにくいという方も多いでしょう。
どちらにも共通する対策法がありますから、まずはそれを実行することをおすすめします。
1日に何度もシャンプーをしたり、爪を立ててごしごし洗ったりするのは禁物です。
洗いすぎにより皮脂が奪われれば、乾燥を招いたり、逆に皮脂が分泌して脂っこくなったりすることもあります。
頭皮の刺激は傷を作り、かさぶたの原因となります。
シャンプーは多くても1日1回まで、頭皮が乾燥するようなら1日おきでも十分です。
洗う際には頭皮を優しく指の腹でマッサージするようにします。
皮脂が適度に残る方が頭皮の水分と油分とのバランスが良くなり、外界からの刺激に強くかぶれ防止となります。
頭皮の状態が悪い場合は、ビタミンB群を摂取してコンディションを改善することが大切です。
ビタミンB群は皮脂の過剰な分泌を抑え、新陳代謝を改善する効果が期待できます。
ストレスを溜め込むのも頭皮の環境に良くありませんから、食事制限をしすぎずバランスの良い食事を心掛けましょう。
(まとめ)女性の頭皮のかさぶたはなぜ起こるの?
頭皮のかさぶたには2種類のものが考えられます。
頭皮の乾燥が原因となっているのか、脂が悪さをしているのかで原因や対策は異なります。
女性に多いタイプを知りながら、改善策を試すことが重要です。
乾燥性はシャンプーをし過ぎているひとや、もともと潤いが少ない方に多く、頭皮が乾燥するため細かいフケが出ます。
脂漏性は、脂の分泌が多いことから、常在菌である真菌が増殖し炎症を引き起こします。
潤いが足りないのか、皮脂が多いかで原因が違うのです。
自分で乾燥性のかさぶただと思っていても、実は脂漏性皮膚炎になっていることもあります。
特に冬は、常在菌のマラセチア菌を増殖させる環境が整うため、乾燥しているからといって必ずしも乾燥性とは限りません。
正しいシャンプーの方法、バランスの良い食事は、乾燥性・脂漏性のどちらにも共通した対策方法になります。
これらを見直すことは基本的なことですから、まず取り組んでみましょう。