塩分の過剰摂取や不足は、女性の薄毛の原因になります
塩分を摂りすぎるとすぐに抜け毛が増えるわけではありませんが、長い期間過剰摂取が続くと危険です。
逆に不足してしまっても、代謝が悪くなり、健康な髪は育ちません。美しい髪を維持するためには、適量を意識した食生活を送りましょう。
塩分の摂り過ぎはヘアサイクルに影響します
塩分の摂り過ぎの生活が続くと、高血圧や動脈硬化になるリスクが高まります。動脈硬化とは、血管が硬くなって血液をスムーズに送れない状態のこと。
頭部は心臓から遠いため、ただでさえ栄養が届きにくい場所です。
十分な栄養が届かないことが原因で、髪が細く抜けやすくなってしまいます。
さらに、塩分はヘアサイクルを正常に保つために必要な「IGF-1」という成分を抑制してしまうという説もあります。
ヘアサイクルとは、毛母細胞から髪が生まれて成長し、役割を終えて抜け落ちるまでの周期のことです。
ヘアサイクルがうまく働かないと、まだ寿命を全うしていない髪の毛まで抜けてしまいます。生えてくる毛の本数は同じなのに抜け毛が増えれば、薄毛症状は悪化する一方です。
塩分の摂り過ぎが原因の抜け毛に対処するためには、食生活の改善とヘアサイクルを正常化する対策が必要でしょう。
18歳以上女性の塩分量は1日あたり7gが目安です
厚生労働省が公表している2015年版日本人食事摂取基準によると、18歳以上の日本人女性における1日あたりのナトリウム(食塩相当量)は7gが望ましいとされています。
2010年度版では7.5gでしたが、生活習慣病を予防するため、当時より少ない数字になっています。
実際に、7gとはどれくらいなのでしょうか。
たとえば、ラーメン1杯には約5~6gの塩分が含まれており、ヘルシーに感じる焼き魚定食には、約4 ~5gの食塩が入っていると言われます。
目標摂取量を守って生活をするためには、できる限り自炊をしていく必要があるでしょう。
料理をするときは出汁をよくとり、塩分がなくても素材の旨味を感じられるような味付けにします。
季節の素材を取り入れて、目にも美味しい食事にするといいでしょう。
また、健康意識の高まりから、減塩タイプの調味料も増えています。
自宅で使う調味料は、なるべく塩分が少ないものに切り替えましょう。
どうしても外食に頼らなくてはいけないなら、麺類のスープは飲まない、醤油やソースを直接かけず小皿にとってつけて食べる、コンビニのお弁当は塩分量を確かめて買うなどの工夫ができます。
野菜や果物に含まれるカリウムには、余分な塩分を排出する効果があります。
減塩メニューにするだけでなく、生野菜を一緒に食べると効果的です。
過度な塩分不足も身体に良くありません
塩分を気にするあまり、ストイックな制限をしてしまう方もいます。塩分不足が深刻になると、以下のようなリスクが考えられます。
塩分が不足した状況が続くと、塩分濃度を維持しようと汗や尿からナトリウムを排出しにくくなります。
身体の中のナトリウム量を維持するために水分を少ない状態にしようという働きが起こって、血液量も足りなくなってしまいます。
脳への酸素が運ばれにくくなり、めまい・ふらつきが起こるリスクがあります。
塩分に含まれるナトリウムによって、人の身体は弱アルカリ性を保っています。
ナトリウムが足りなくなると酸性に傾き、食欲不振・倦怠感・眠気などの原因になります。
体内のナトリウムバランスが崩れると、水分の保水量が減るので脱水状態を起こします。重症になると、引かないむくみになって足や顔がパンパンにふくれあがってしまうことがあります。
傾眠傾向が悪化したり頭痛やめまいが強く出たりと身体にマイナスのことばかりだと、日々の生活に大きく影響を与えます。
塩が少なすぎるのも摂りすぎるのも良くないと、意識しながら生活しましょう。
(まとめ)女性の薄毛が塩分の摂り過ぎで悪化するって本当?
塩分を摂りすぎたとしてもすぐに抜け毛が増えるわけではないものの、間接的に抜け毛をまねく原因になります。不足してしまっても健康面での問題が起こるので、適量を意識した食生活を送りましょう。
塩分の摂り過ぎが続くと、高血圧や動脈硬化を起こし、血行不良から薄毛を起こすリスクがあります。頭皮に十分な栄養が届かず、美しい髪が育ちにくくなるためです。
ヘアサイクルの乱れの原因にもなり、抜け毛が増えてしまいます。
厚生労働省のデータによると、成人女性の1日あたりの塩分摂取目安は7gです。外食を控えて自炊中心の食事に変える、減塩タイプの調味料を使うなどの工夫で、適量を守って生活しましょう。
ストイックなまでに塩分制限をしてしまうと、めまい・ふらつき・むくみ・眠気などを起こすリスクがあります。減塩を意識しつつも、全く塩分を摂らない生活にならないように気をつけましょう。