頭皮にできるコブのようなもので、良性であれば経過措置とることが多いです。似た症状のものがあるので、区別する方法をご紹介します。


ぶつけた記憶もないのに頭皮にしこりやコブができたという場合、脂肪腫である可能性があります。今回は脂肪腫とは何か、除去する方法や、手術をした方がいい場合について説明します。また、脂肪腫と似た症状の病気についても解説しますので、ご自分の症状と比べてお読みください。

脂肪腫とは何?


脂肪腫とは、皮膚の下にできる良性の腫瘍(できもの)です。やわらかいしこりのようにドーム状に皮膚が盛り上がるのが特徴。化膿したり異臭を放ったりすることはありません。背中や肩などに多くできますが、頭皮にできる場合には「コブのようなもの」と感じることがあります。

皮膚とくっついていないため触れても良く動き、やわらかいのも脂肪腫の特徴です。大きさは数cmのものから、直径10cm以上と大きいものまで様々。幼少期に小さいものができて気付かないまま少しずつ大きくなるというケースもあります。

ほとんどが良性の腫瘍であるため処置をせず放置されることも。しかし少しずつ大きくなり、肥大化が進むと乳児の頭部程の大きさになることも。そのため、ある程度の大きさになったら手術して切除します。

脂肪腫の原因とは

原因は不明です。しかし、腫瘍の組織を分子生物学的に調べてみると染色体の異常が見つかっています。また、家族内で発生することもあります。

脂肪腫が発生するメカニズムとは

脂肪腫は皮膚の下に脂肪細胞が増殖することによって発生します。脂肪のかたまりですあり、皮膚と筋肉の間である皮下組織にできることがほとんど。しかし場合によっては骨の表面や中、筋肉の中や筋肉と筋肉の間などの体の深い場所にもできることもあります。また血管成分が多いものは、血管脂肪腫と呼ばれます。

脂肪腫を除去する方法

脂肪腫の除去は、一般的に形成外科で切除手術によって行います。摘出手術をすれば、再発することはほとんどないと言われています。ではどのように摘出するのか、具体的に解説します。

脂肪腫の大きさを診断

脂肪腫の大きさがどのくらいなのか、または発生している場所の深度をCT検査やMRIで診断します。加えて摘出手術をする場合には血液検査も行います。

脂肪腫を摘出

脂肪腫の箇所の皮膚を切開し、被膜を破らないように被膜ごと腫瘍を周囲の組織から剥がし摘出します。腫瘍を摘出した場所は、空洞となるため、空洞が残らないよう皮膚下を糸で縫合します。傷跡はだいたい脂肪腫の直径の3分の2程度になるのが一般的です。

また脂肪腫が筋肉内に入り込んでいたり、皮下脂肪との境界がはっきりしなかったりする場合は、完全摘出ができない場合もあります。

病理検査

脂肪腫はほとんどが良性と言われています。しかし、まれに悪性のものも。摘出した腫瘍は病理検査に回し、悪性ではないか検査します。

手術をした方がいい脂漏腫のケースについて


脂肪腫は良性であることがほとんど。そのため放置することが多いですが、手術をした方がよいこともあります。どのような場合に切除手術をするのかご紹介します。

サイズが大きい、気になる場合

「目立ってきて気になる」「生活に支障が出てきた」という場合には手術した方がよいでしょう。脂肪腫はできてしまうと、自然に治ることはありません。最初は気つかないくらい小さかった場合も、どんどん大きくなります。

また、できる場所によっては、大きくなってから切除するのが難しいことも。そういった場合もはやいうちに手術で切除しておくとよいでしょう。小さいうちに手術しておくことで、傷も小さくて済むメリットもあります。

悪性の場合

エコーやCT、MRIなどで画像検査をし、脂肪腫ではなく軟部組織の肉腫(悪性腫瘍)や皮膚由来の粉瘤(アテローマ)྿の疑いがある場合には、手術をして病理検査を行います。

これらは、画像診断での区別が難しいこともあり、必要であれば手術を受け検査を行うとよいでしょう。検査した腫瘍が悪性であった場合は、整形外科分野の腫瘍を専門とする医師を紹介してもらうことになります。

྿アテローマの項で後述します。

脂肪腫と似た症状の病気

脂肪腫と似た症状の病気をご紹介します。

石灰化上皮腫

脂肪腫と同じようにしこりができる病気が石灰化上皮腫です。皮膚の一部が石灰のように硬くなることから「石灰化上皮腫」と呼ばれます。また別名を「毛母腫」といい、良性の皮下腫瘍です。脂肪腫と同様、できる原因は不明です。

基本的には硬いしこりのみで無症状ですが、時々かゆみや押すと痛みを感じることがあります。しこりが硬いことから、表面の皮膚が薄くなり穴が開いたり、中でしこりがこすれて液体がたまったりすることも。

症状が出た個所の色は通常と変わらないか、下の腫瘍が見えることで青黒い、もしくは黄白色に見えることもあります。一般的に子供に出やすい腫瘍と言われています。

触るとしこりがあり、表面は凸凹していて、上から触るとしこりが動きますが、動かないものは悪性腫瘍であることも多く、気になる場合は病院で診察を受けるようにしましょう。摘出には手術が必要です。

粉瘤(アテローム)

粉瘤は「できもの」としては最もよくみられる病気で、アテロームとも呼ばれます。脂性による毛穴のつまりが原因です。脂肪腫が「脂肪のかたまり」であるのに対し、粉瘤は「皮膚から出る垢のかたまり」といえます。そのため、異臭を放つことがあります。

5cm以内の小さいものであれば自然治癒することも。また粉瘤を押すことで毛穴から異臭を放つ白い粥状のものを放出し治ることもあります。治らないまま放置しておくと化膿し、痛みを感じるようになるので、早めの切除が大切です。

粉瘤が化膿している場合は、切除手術の際に袋ごと取りだせません、一度切開して膿を出す処置をし、化膿が落ち着いてから袋の残骸を切除することになります。そのため化膿する前に病院にいき、適切な処置をしてもらった方が、傷も小さくて済みます。

(まとめ) 脂肪腫とは?必ず手術しないとダメ?似た症状があるって本当?

1.脂肪腫とは何?

皮膚の下にできる良性の腫瘍です。触れてもよく動きやわらかいのが特徴で、原因不明です。数cmのものから直径10cm以上の大きなものも存在します。大きくなりすぎると手術でとるのが大変なため、ある程度の大きさで摘出します。

2.脂肪腫を除去する方法

形成外科で切除手術をし、摘出します。脂肪腫の大きさや深さをCT検査などで診断。脂肪腫の皮膚を切開し、被膜ごと周囲の組織から剥がしていきます。摘出後は病理検査で、悪性でないかを検査します。

3. 手術をした方がいい脂漏腫のケースについて

脂肪腫のサイズが大きかったり、生活に支障が出たりなど気になる場合は手術した方がよいでしょう。また画像検査で悪性腫瘍の疑いなどがある場合も摘出するべきです。

4. 脂肪腫と似た症状の病気

皮膚の一部が石灰のように硬くなる石灰化上皮腫や、脂がたまり異臭を放つ粉瘤が脂肪腫に似ている症状の病気として挙げられます。

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