大量の汗は頭皮にたまり、急性湿疹の原因になってしまいます


蒸し暑い季節、頭に汗をかくと臭ったりベタついたりして気になりますね。

ですが、汗によって起こる頭皮トラブルは実はもっと深刻です。

汗で濡れた頭皮を放っておくと、汗に含まれる塩分の刺激でプツプツと赤みのあるあせもができます。

そのあせもを爪などで引っかいてしまうと、傷口から雑菌が入って急性湿疹を併発してしまうのです。

ただでさえ汗をかきやすい頭皮には、汗を餌に雑菌が発生し、帽子などで蒸れることで大量繁殖しています。

傷口から侵入した雑菌は「とびひ」などの伝染性の湿疹を生じます。

湿疹はひどいかゆみやフケをともなうため、我慢できずに掻きむしることで伝染し、さらに悪化してしまいます。

気付いたときには症状がかなり進んで、重症化してしまうと発毛障害や抜け毛につながることもあるのです。

しかし、だからといって汗をかかないようにむやみに冷房で冷やすのはおすすめできません。

汗そのものは体温調節のために必要で、むしろ汗をかかないと熱中症など身体リスクが高くなります。

高温多湿な時期には汗をかいたらこまめにふきとるなど、発汗を維持しながら頭皮トラブルを避ける工夫が必要です。

汗は頭皮の大敵です

通常、健康な頭皮はpH 5.2~5.8の弱酸性に保たれています。

しかし汗をかくと頭皮の酸性値が弱まり、雑菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。

この雑菌が問題です。

たとえばあせもがいくつも集まって大きくなると、いわゆる「あせものより」となって赤いしこりや膿瘍ができて痛みが出ます。

これはあせもに黄色ブドウ球菌が感染して起こる「多発性汗腺膿瘍」という皮膚病です。

また湿疹の代表格である「とびひ」も、黄色ブドウ球菌や化膿レンサ球菌などの皮膚常在菌が傷口から入って起こる感染性の病気です。

このような皮膚疾患になると治療が長引き、場合によっては抜け毛の原因となるケースもあります。

また、いったん皮脂と混ざった汗が乾くと、残された皮脂が角栓様物質に変化します。

これが毛穴に詰まって髪の成長を妨げたり、髪の毛が正常に発毛しなかったり、薄毛になってしまう可能性もあります。

女性の頭皮は汗のトラブルを起こしやすい


頭皮のあせもや湿疹というと、体温調整のできない赤ちゃんにできるものというイメージがあります。

しかし、近年の異常気象から大量の汗をかくことで、大人でも頭皮にあせもができるケースが増えているそうです。

特に女性は髪が長く、量も多いことから、男性より頭皮に汗をかきやすく乾燥しにくいのです。

髪を束ねたり紫外線対策で帽子をかぶったりすると蒸れやすいこともあり、女性の頭皮は常にあせもや湿疹の危険にさらされているといえます。

また、40代後半からの更年期障害の時期には、ホルモンバランスの乱れからくる多汗症状(ホットフラッシュ)に悩む人も多くいます。

そのほか汗でメイクが崩れたり頭皮の臭いが出たりすることを気にするあまり、1日に何度もシャンプーをしてしまう女性も多いようです。

過剰なシャンプーは地肌のトラブルを起こし、フケやかゆみを発生させるので、これも「汗のトラブル」といえるでしょう。

頭皮の汗対策3つのポイント

汗をかくことは頭皮から老廃物を排出し、体温調整をするために必要な機能です。

むしろ汗をかかないと体温調整ができなくなってしまいますから、夏の汗対策は冷房を効かせるよりも、汗をかいた後のケアに重点をおくようにしましょう。

汗をかいたらすぐに乾かす

帽子は通気性のよいメッシュ素材などものを選び、長時間被り続けないよう気をつけましょう。

頭皮の蒸れを防ぐために、ときどき束ねた髪をほどいて湿気を逃がすと効果的です。

頭皮洗浄で雑菌を排除

頭皮の汗はこまめにタオルなどでふきとりましょう。

ウェットティッシュや濡れたタオルを使うと雑菌の繁殖をおさえる効果もあります。

帰宅後はできるだけ早くシャワーを浴びて頭皮を洗い流すようにしましょう。

ただし、1日に何回もシャンプーを使うと、必要な皮脂まで除去されたり、髪のキューティクルが傷んだりする可能性があります。

シャンプーを使用しなくても、汗はぬるま湯で落とすことができます。

悪化する前に皮膚科を受診

頭皮が赤く炎症してかゆみがある状態になっている場合は、市販の抗炎症剤が有効です。

しかし、化膿して伝染する「とびひ」などになっている可能性もあるので、できれば医療機関で受診したほうがよいでしょう。

あせもだと思って受診したら実はアトピー性皮膚炎だった、という例もありますので、大げさと思っても1度皮膚科で相談をしてみましょう。

(まとめ)女性の頭皮湿疹の原因は、汗だったの?

1. 大量の汗は頭皮にたまり、急性湿疹の原因になってしまいます

汗をかきやすく、乾きにくい頭皮は、あせもや湿疹ができやすい場所です。

かゆくて掻きむしってしまうとそこから雑菌が入り込み、脱毛や発毛障害の原因となることも。

汗をかくことは体温調整のために必要ですから、こまめにふきとるなど汗をかいた後のケアを心がけましょう。

2. 汗は頭皮の大敵です

汗をかくと頭皮の酸性値が弱まり、雑菌が繁殖しやすくなります。

あせもや湿疹、「あせものより(多発性汗腺膿瘍)」などはこうした雑菌に感染して起こります。

重症化するとさまざまな頭皮トラブルから発毛障害・薄毛・抜け毛などにつながる恐れがあります。

3. 女性の頭皮は汗のトラブルを起こしやすい

女性は髪が長く、束ねたり帽子をかぶったりするため、男性よりも頭皮に汗をかきやすく蒸れやすい環境にあります。

このためあせもや湿疹、過剰な洗髪による頭皮トラブルも増えてしまいます。

また更年期障害の多汗症状など、頭皮の汗に関する女性の悩みは多いようです。

4. 頭皮の汗対策3つのポイント
  • 通気性のよい帽子をかぶるなど汗を乾かすようにしましょう。
  • かいた汗はこまめにふきとり、ぬるま湯で洗髪するなど、雑菌を排除し頭皮を清潔にするためのケアを行います。
  • すでに頭皮にかゆみや赤みが現れている状態であれば、皮膚科を受診するほうがよいでしょう。
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