頭皮からの汗が出るのは、更年期症状だけではありません
暑いわけでもないのに、頭からダラダラ流れる汗に、悩んでいませんか?
頭皮からの汗は、隠すのが難しいので、人と会うのが億劫になったり、髪型やメイクの崩れが気になったりと、女性の大きな悩みになってしまうことでしょう。
そんな頭皮からの大量の汗、「更年期かな?」と考えてしまいがちですが、実はその原因は更年期症状だけではありません。
頭部多汗症などの病気が隠れているケースもあるので注意が必要です。
安易に更年期だから仕方ないと、決めつけてしまうのはやめましょう。
目次
45~55歳前後なら、更年期症状の可能性があります
更年期は、閉経前後10年間をさします。
閉経を迎えるのが50歳前後なので、一般的に45~55歳頃が更年期だといわれています。
そのため、急に頭皮からの汗が気になるようになってきたとき、更年期にあたる年齢に近い人であれば、更年期症状の可能性が高いといえるでしょう。
とはいえ、近年では「若年性更年期」という言葉があるように、30代でも更年期と同じような症状が出てしまうこともあります。
必ずしも年齢だけで判断できるものではありませんが、更年期症状かどうかを見極める一つの目安にするとよいでしょう。
また、更年期症状は、頭皮からの汗だけでなく、ほてりや動悸、疲れやすい、不眠、手足の冷えなど、さまざまな症状も一緒に出ていることがあるので、他の症状の有無も判断の助けになります。
病気が関与していることもあるので注意しましょう
頭皮から汗が出るのは、更年期以外にも以下のような病気が隠れているケースがあります。
同じような症状であっても、更年期症状とは違う原因によって起こっているので、治療方法や対処法も異なります。
頭部多汗症
身体の一部から異常に汗が出てしまう局所多汗症の一種で、頭から大量に汗が出てしまいます。
その原因はいまだ解明されていません。
しかし、一般的にストレスや緊張などの精神的な問題によって発症するのではないかといわれています。
甲状腺機能亢進症
甲状腺機能亢進症は病名ではなく、甲状腺機能に異常があり、甲状腺ホルモンの量が多くなってしまう症状です。
この症状を引き起こす病気は、バセドー病などがあります。
糖尿病
糖尿病は、慢性的に血糖値が高くなってしまう病気です。
血糖値が高い状態が続くと、自律神経に影響を与え、発汗を促すことがあります。
頭皮からの汗の原因から、適切な対処をしましょう
頭皮から噴きでる汗を止めるためには、まず原因を突き止めることが大切です。
それぞれの場合にどのような対策があるのかについて解説します。
更年期症状の場合
頭皮からの汗が、更年期によるものであれば、対策は一つです。
自律神経の乱れを整えることです。
というのも、更年期症状は女性ホルモンが減少し、それに伴い自律神経が乱れるのが原因となって起こります。
そのため、自律神経の乱れを少しでも改善することが、症状を緩和させるためには大切なのです。
自律神経を整えるには、生活習慣を整え、栄養バランスのとれた食事をとること、そして、適度な運動を毎日取り入れることが有効だといわれています。
しかしながら、更年期症状に悩み続け、とストレスが溜まるのも良くありません。
セルフケアで症状が改善しない場合は、婦人科で治療を受けることをおすすめします。
その他の病気だった場合
頭皮からの汗を止めるためには、まず根本的な原因を取り除かなければなりません。
原因となっている病気の治療を受けることが大切です。
その病気に合った適切な治療や薬の服用で、まずは健康を取り戻すことを目標にしましょう。
(まとめ)頭皮から汗が噴きでる…これって更年期症状なの?
急に頭から汗が出るようになるのは、更年期だから仕方ないと決めつけてはいけません。
実は、頭皮から汗が出るのは、更年期症状以外にも、頭部多汗症などの病気が隠れているケースもあるので、注意が必要です。
安易に自己判断をしないようにしましょう。
頭皮からの汗が気になっている場合、更年期症状かどうかは、年齢を目安に判断できます。
45~55歳前後の人であれば、更年期障害の可能性があります。
しかし、「若年性更年期」のように若い世代であっても、更年期症状が出る可能性も否定できません。
あくまでも年齢は目安の一つとして覚えておきましょう。
更年期以外にも、頭皮から汗が出る症状のある病気があります。
以下のような病気が隠れている場合もあるので注意しましょう。
- 頭部多汗症
- 甲状腺機能亢進症
- 糖尿病
更年期の汗が出る症状とは違う原因によるものなので、汗の改善策も変わってきます。
頭皮からの汗を止めるためには、まず原因を見つけ、原因から解決策を導き出すことが大切です。
更年期による汗の場合は、自律神経の乱れを整えるために、生活習慣や食生活を見直したり、ストレス対策をしたりしましょう。
何らかの病気による異常な発汗の場合は、病気の根本治療が大切です。