皮脂が酸化することでさまざまな頭皮トラブルが起きます


抜け毛や頭皮臭の原因としてよく挙げられる「頭皮の酸化」。

でも、人体である頭皮が酸化するといわれても何だかピンときませんね。

実は「酸化」という言葉は、ものの性質が酸素の影響で変化してしまうこと全般をあらわしています。

つまり、鉄が「錆びる」、食物が「腐る」、そして人体が「衰える」、これらはすべて酸化した状態なのです。

頭皮の場合、酸化は主に皮脂で起こります。

分泌された皮脂は、長時間空気と触れていると空気中の酸素と化学反応を起こして「過酸化脂質」へと変化していきます。

こうしてできた過酸化脂質は、俗に「体のサビ」と呼ばれ、鉄サビがどんどん増えるように連鎖的にまわりの細胞を酸化してしまいます。

よく「加齢臭」といわれるあの頭皮の臭いは、皮脂が酸化して過酸化脂質ができる過程で発生するものです。

過酸化脂質は、頭皮に刺激を与え、かぶれ、フケ、かゆみ、抜け毛や白髪といった頭皮トラブルの原因になってしまいます。

もちろん頭皮が健康な状態であれば極端な症状は起こりません。

しかし、なんらかの理由で皮脂が過剰に分泌されたり、毛穴につまって放置されたりしていると、こうした酸化によるトラブルがひどくなってしまうのです。

過剰な皮脂と活性酸素が頭皮を酸化させます

人間の頭皮にはつねに一定量の皮脂が分泌されています。

脂肪という物質は非常に酸化しやすい物質で、5~6時間以上空気に触れ続けると徐々に酸化が始まり、「皮脂」から「酸化脂質」に変化します。

さらに48時間以上たつと「酸化脂質」は「過酸化脂質」へと変化し、毛穴をふさぐ角栓様物質となって、頭皮にダメージを与えるようになります。

これがいわゆる「頭皮の酸化」のプロセスなのですが、酸化が進む原因は空気中の酸素だけではありません。

私たちは呼吸して酸素を取り入れ、エネルギーとして利用しますが、体の細胞が酸素を取り入れる過程で「活性酸素」が発生します。

活性酸素とは、その名のとおり活発に活動(酸化)をする酸素で、細菌やウイルスを攻撃して皮膚を防御してくれる一方、酸化をさらに進めてしまうのです。

ストレスや紫外線の影響で活性酸素が過剰に発生すると、過酸化脂質が一気に増えてしまうのです。

酸化した皮脂がかゆみや加齢臭、抜け毛、白髪の原因に!


頭皮の過酸化脂質は、頭皮についた細菌や有害物質と混ざっているため頭皮に刺激を与えやすく、炎症を起こし、フケ、かゆみなどの原因となります。

たとえばドロドロとした過酸化脂質が毛穴をふさいでしまうと、毛穴の中にある毛母細胞が損傷し、抜け毛が増えたり、細くねじれた未発達な髪が増えたりします。

また、「加齢臭」といわれる頭皮の臭いも、この過酸化脂質が主な原因。

過酸化脂質は雑菌のエサとなるため、頭皮の雑菌を増殖させてしまいます。

雑菌が発生する段階で、臭いの原因となるノネナールという物質が作られてしまうのです。

さらに、過酸化脂質は、毛母細胞のメラノサイトの働きを抑制するため、メラニン色素の生成が阻害されて白髪の原因になるともいわれています。

頭皮の酸化を予防する5つの注意点

頭皮の酸化を予防するには「皮脂の分泌」と「活性酸素の発生」を抑制することがポイントになります。

  1. 皮脂の酸化を抑えるシャンプー選び

    石油系界面活性剤入りのシャンプーはかえって皮脂分泌を促す危険があります。

    また頭皮の表面の皮脂汚れをとるだけで、酸化まで抑えることはできません。

    成分の粒子が細かく、刺激の弱いアミノ酸系シャンプーや、抗酸化成分の入った育毛シャンプーがおすすめです。

  2. 過酸化脂質は普通のシャンプーでは落とせない

    いったん過酸化脂質が毛穴につまると、普通のシャンプーで落とすことは難しくなります。

    固まった皮脂を溶かし出すオイルクレンジングや、美容室での炭酸水ヘッドスパ、スカルプクレンジングなどが有効です。

  3. 皮脂を増やす食生活を改善する

    ファストフードやジャンクフードは皮脂の分泌量を増やしてしまいます。

    皮脂の過剰分泌を抑える食べ物は、ビタミンB2やB6といったビタミンB群を含む食物です。

    サンマ・イワシ・サバなど青魚には中性脂肪やコレステロール値を下げる不飽和脂肪酸(DHA、EPAなど)が含まれているので積極的に摂取しましょう。

  4. 抗酸化力の高い成分をとる

    ビタミンCやビタミンE、β-カロテン(ビタミンA)などには活性酸素の発生を抑える働きがあります。

    トマトのリコピン、ワインやココアなどに含まれるポリフェノールも抗酸化成分として有名です。

  5. 活性酸素を発生させるものを排除する
    • 紫外線
    • 煙草のニコチンやタール、煙に過酸化水素
    • 古くなった(酸化した)食べ物
    • 白髪染めのヘアカラーに含まれる過酸化水素水
    • ストレス

    いずれも人体に有害なため、体が撃退しようとして大量の活性酸素が発生してしまいます。

    こうした要因を遠ざけ、活性酸素を増やさない日常生活を心がけましょう。

(まとめ)「頭皮が酸化する」ってどういう意味?

1. 皮脂が酸化することでさまざまな頭皮トラブルが起きます

頭皮の酸化とは、分泌された皮脂が酸素と長時間触れるために化学反応を起こし、過酸化脂質へと変化することを指します。

この過酸化脂質が、頭皮の臭いやかぶれ、フケ、かゆみ、抜け毛や白髪といったトラブルを引き起こします。

2. 過剰な皮脂と活性酸素が頭皮を酸化させます

頭皮から分泌された皮脂は5~6時間以上空気に触れ続けると「酸化脂質」へ、さらに48時間以上たつと「過酸化脂質」へと変化しています。

空気中の酸素だけではなく、呼吸の際に発生する活性酸素も皮脂の酸化を促して過酸化脂質が作られる原因になります。

3. 酸化した皮脂がかゆみや加齢臭、抜け毛、白髪の原因に!

過酸化脂質は頭皮に刺激を与えて炎症を起こし、フケ、かゆみなどの原因になります。

また酸化する過程で汚臭の原因となるノネナールが発生したり、毛穴をふさいで育毛を阻害したり、毛母細胞に影響して白髪の原因になるともいわれています。

4. 頭皮の酸化を予防する5つの注意点
  1. 皮脂分泌と酸化を抑えるシャンプーを選ぶ
  2. オイルクレンジングや炭酸水ヘッドスパ、スカルプクレンジングなどで過酸化脂質を除去
  3. 皮脂を増やす食品は避ける
  4. 抗酸化力の高い成分を含んだ食品を摂取
  5. 紫外線、煙草、ストレスなど活性酸素を増やしてしまう要因を避ける
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