食生活を変えることでニオイが改善される可能性があります
しっかりとシャンプーをしているのに、なぜか頭皮のニオイが気になることはありませんか?
頭皮の嫌なニオイは、大きく分けて3種類あります。
- 加齢臭の元ともいわれている「2-ノネナール」による青臭く脂臭いニオイ
- ミドル脂臭の元ともいわれている「ジアセチル」による使い古した油のようなニオイ
- 汗が雑菌によって分解されて発生するツンとした刺激のあるニオイ
これらは、頭皮の皮脂の酸化と、雑菌の繁殖が原因だと考えられています。
皮脂は頭皮を保護する為に欠かせないものですが、分泌量が増え過ぎると、2-ノネナールやジアセチルなどが発生し、様々な頭皮トラブルを引き起こす可能性があります。
頭皮のニオイを抑える為には、正しいヘアケアと生活習慣を整えることが重要です。
そして、食生活にも注意しなければなりません。
まずは、バランスの良い食生活を心がけてください。
それから、中性脂肪を増やさないように、動物性脂肪を多く含む食品の摂り過ぎには要注意です。
また、ビタミンCやEなど抗酸化成分を含む食品は、活性酸素だけでなく、皮脂の過剰分泌を抑えるはたらきも期待できるので、積極的に摂取しましょう。
ニオイの原因1(皮脂の酸化)
皮脂が過剰に分泌されると、毛穴が詰まり、時間が経つにつれ皮脂の酸化が進みます。
皮脂の成分は、トリグリセリド(中性脂肪)、ワックスエステル、スクアレンなどで、それらを構成しているのが脂肪酸です。
脂肪酸は、構造の違いにより「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類に分類できます。
呼吸で体内に取り入れた酸素の約2%がより強く酸化させる活性酸素になるといわれています。
コレステロールや中性脂肪が活性酸素によって酸化すると、「過酸化脂質」が生成されますが、この過酸化脂質によって「9-ヘキサデセン酸」という不飽和脂肪酸の酸化が促進されると、不快なニオイが発生します。
加齢とともに9-ヘキサデセン酸や過酸化脂質は増加し、活性酸素を除去する機能が衰え始める為、その独特なニオイはいわゆる「加齢臭」と呼ばれています。
ニオイの原因2(雑菌の繁殖)
皮膚の表面には多くの皮膚常在菌が存在し、うまくバランスを取って、皮膚表面を弱酸性に保つなどして、外界の刺激から皮膚を守っています。
しかし、皮脂の過剰分泌によって、皮脂を好む病原性の強い菌が増殖すると、炎症などを起こすことがあります。
頭皮の環境が悪化することでフケが増え、それをエサにしている菌が増殖するという悪循環が生まれてしまいます。
これらの雑菌はアンモニアや硫化水素などの悪臭の元を発生させるので、頭皮が臭くなるというわけです。
その他、主に30歳代~40歳代の男性に見られる、いわゆる「ミドル脂臭」は、皮膚常在菌である黄色ブドウ球菌などが汗に含まれる乳酸を取り込んで代謝することで、悪臭を放つ「ジアセチル」を発生させるのが原因であるといわれています。
抗酸化力のある食品を摂取しましょう
呼吸以外にも、紫外線・強いストレス・激しい運動・喫煙・電磁波など、活性酸素を発生させる要因は様々あります。
活性酸素は、体内に侵入した細菌などから体を守るという重要な役割を担っているのですが、増え過ぎると正常な細胞も酸化させてしまいます。
本来、人間は体内で活性酸素を抑制する酵素を作っているのですが、年齢を重ねるうちに酵素の量は減少します。
それを補う為には、抗酸化作用があるといわれる食品を取り入れ、抗酸化力を高めましょう。
ビタミンC(かんきつ類などの果物、野菜)・ビタミンE(ウナギ、アーモンドなど)
β-カロテン(かぼちゃなどの緑黄色野菜)・リコピン(トマト、スイカなど)
カテキン(緑茶)・ゴマリグナン(ゴマ)
亜鉛(牡蠣、牛肉、レバーなど)・セレン(魚介類など)
(まとめ)頭皮のニオイは食べ物で変わりますか?
頭皮の嫌なニオイは、皮脂の酸化と雑菌の繁殖が原因です。
頭皮のニオイを抑える為にバランスの良い食生活を心がけ、動物性脂肪を摂り過ぎないように注意し、抗酸化成分を含む食品を積極的に摂取しましょう。
皮脂が過剰分泌すると、毛穴が詰まり、時間が経つにつれ皮脂の酸化が進みます。
酸素の一部が活性酸素になって皮脂を酸化させ、生成された過酸化脂質が9-ヘキサデセン酸の酸化を促進し、不快なニオイが発生します。
皮脂の過剰分泌によって、皮脂を好む病原性の強い菌が増殖します。
これらの雑菌はアンモニアなど悪臭の元を発生させます。
また、皮膚常在菌が汗の中の乳酸を取り込んで代謝し、悪臭を放つジアセチルを発生させます。
活性酸素の抑制力を補う為に、抗酸化作用があるといわれるビタミンC・ビタミンE・β-カロテン・リコピン・カテキン・ゴマリグナン・亜鉛・セレンを含む果物や野菜などの食品を取り入れ、抗酸化力を高めましょう。