女性ホルモンが影響している産後の抜け毛は、6ヶ月がピークです
出産後にある抜け毛の症状には、女性ホルモンの「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が大きく関わっています。
妊娠中はこのホルモンが増加しているため、髪の毛が抜けにくい状態です。
それが産後になると、女性ホルモンの減少により妊娠中に抜けなかった髪の毛が一気に抜けるため、産後6ヶ月ごろ「産後に抜け毛が増えた」と感じる女性が多いようです。
1年ほどで通常通りのサイクルに落ち着くので、一時的なものならば気にする必要はありません。
女性ホルモンに似た働きの食べ物や、ヘアスタイルでカバーして、抜け毛の時期をストレスなく暮らしましょう。
どんな女性ホルモンが影響しているの?
出産から3ヶ月ほどたった頃から増え始めるのが、産後の抜け毛です。
個人差はありますが、抜け始めてから6ヶ月~1年ほど続く方が多いようです。
1年以上続く場合には、ほかの原因も考えられますので、注意が必要です。
妊娠するとエストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが増加します。
出産後2日目辺りからこの女性ホルモンが減少し、抜け毛がおこると考えられています。
エストロゲン(卵胞ホルモン)
エストロゲンは卵巣でつくられる女性ホルモンです。
女性らしい体をつくり、妊娠に備えて子宮内膜を厚くし、卵胞の働きをサポートする役目があります。
出産後に産後うつや肌荒れが起きるのは、エストロゲンの分泌量が出産後に急激に減るからだといわれています。
プロゲステロン(黄体ホルモン)
プロゲステロンは、「妊娠を助けるホルモン」と呼ばれています。
妊娠前には受精卵が着床しやすいよう、子宮内膜を柔らかくし、体温を上げる働きがあります。
妊娠後は、受精卵が順調に育つように妊娠の継続をサポートします。
血行も改善させるので、冷えの予防にも役立ちます。
食べ物から抜け毛にアプローチ

エストロゲンに似た働きの食べ物
大豆に含まれるイソフラボンは「植物性エストロゲン」の一種です。
納豆や豆腐・味噌などに含まれるので、普段の料理にも取り入れやすい栄養素です。
イソフラボンは摂り過ぎに注意!
イソフラボンの摂りすぎは、更年期障害などにあるような「ほてり」や、子宮内膜症や乳がんの発生を引き起こす可能性があると言われています。
大豆イソフラボンの一日の摂取の目安は、70~75㎎です。
これは納豆2パック分、豆腐であれば1丁ほどになります。
過剰摂取は控えましょう。
プロゲステロンを補う食べ物
プロゲステロンの材料となっているのはビタミンEです。
アーモンドや卵、たらこ、すじこなどに多く含まれています。
ビタミンEには抗酸化作用があるので、美肌効果や、自律神経を整える働きも期待できます。
ビタミンAやビタミンCには、ビタミンEの吸収を助ける役割があるので、一緒に摂取するとよいでしょう。
ヘアスタイルをチェンジして気分転換
髪の毛は、4~6年のサイクルで抜け変わります。
産後の抜け毛も1年ほどで落ち着くものです。
気長に今のヘアスタイルを楽しんでみてはいかがですか。
ショートヘアやボブスタイルがおすすめ
枕やお風呂の排水口を見て、抜けた髪の毛に驚く方も多いはずです。
髪を短くすれば、それだけ抜けた髪の量が少なくなります。
ショートヘアやボブスタイルにすることで、「髪がたくさん抜けている」ということを意識しにくくなるでしょう。
髪を洗ったり乾かしたりするときの時間短縮にもなり、育児にも余裕が生まれるかもしれません。
髪にボリューム感をだす
抜け毛によって毛量が少なくなった髪には、ボリューム感のあるヘアスタイルがおすすめです。
髪の分け目をふんわりさせると、抜け毛の部分が目立ちにくくなります。
抜け毛が落ち着いたあとに生えてきた短い髪の毛は、厚めの前髪にして髪の重みで押さえると良いでしょう。
経験豊富な美容師さんに相談して、気に入ったヘアスタイルをみつけてみてください。
ストレスをコントロールする
新生児の夜中の授乳やおむつ替えで睡眠時間が十分にとれないことや、慣れない生活でのストレスが溜まり、抜け毛を助長している可能性もあります。
頭皮は血管が細く栄養が行き届きにくいので、ストレスの影響がでやすい場所です。
血流を促進し、十分な睡眠と栄養を補給することで、これから生えてくる髪をきれいに保ちましょう。
(まとめ)女性ホルモンが影響している産後の抜け毛、6ヶ月がピークなの?
産後に髪の毛が抜けるのは、出産による女性ホルモンの急激な減少によるものです。
女性ホルモンは出産後2日目から減りはじめ、抜け毛は3ヶ月ほどから増えだします。
個人差がありますが、6ヶ月から1年ほどで落ち着きます。
妊娠中は、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が、増加している状態です。
これらの女性ホルモンが影響し、出産前は髪の毛が抜けにくくなっています。
出産後、妊娠中に抜けていなかった分が抜け始めるので、産後は抜け毛が多く感じられます。
エストロゲンに似た効果をもたらすのが「大豆イソフラボン」です。
ただしイソフラボンの過剰摂取には注意しましょう。
プロゲステロンの材料となっているのは「ビタミンE」です。
女性ホルモンを補う栄養素を摂り、健康な髪を育ててください。
抜け毛が気になる時期には、髪を短めにカットするのがおすすめです。
乾かす時間短縮にもなり、気分もリフレッシュできます。
慣れない育児で、疲れが溜まっていると髪にも悪い影響がでるので、十分な睡眠をとってストレスをコントロールしましょう。