強いストレスが自律神経を乱し、皮脂が増える場合があります


「スピーチの前に緊張して冷や汗をかく」「恥ずかしくて顔が真っ赤になる」「あまりの恐怖に青ざめる」「イライラして頭や体がかゆくなる」などの経験はありませんか。

これは、強い感情から呼吸や血液循環が活発になり皮膚にまで影響を与えているからです。
つまりあなたの皮膚はあなたの心の状態まで表現しているのです。

では頭皮はどうでしょうか。
もちろん頭皮も皮膚の一部、顔の皮膚の延長です。
頭皮にも心の状態があらわれます。

たとえば強いストレスです。
ストレスが自律神経やホルモンバランスを乱して、皮脂量のバランスまで崩してしまいます。

その結果、皮脂分泌が極端に活発になり皮脂が増える原因になるのです。
悪化すると、皮脂が毛穴に詰まって炎症を起こし育毛を阻害してしまいます。

髪や頭皮を元気にするには、シャンプーの方法やヘアケア製品の見直しと同時にストレスと上手に付き合うことが大切です。

そして皮脂自体がストレスとならないように専門の医療機関へ相談することも考えましょう。

頭皮脂が増える要因はひとつではありません

「髪がベタつく」「頭皮が脂っぽい」というのは、不快で臭いも気になり非常にやっかいなものです。

なかには皮脂を落とすことに必死になり1日に何度もシャンプーしている方も多いでしょう。
しかしそれは逆効果です。

洗いすぎると、必要な皮脂まで奪ってしまい頭皮が乾燥して、フケやかゆみの原因になります。
また適切にシャンプーしているのにベタつきが気になる方は、皮脂や汚れが毛穴に詰まって落とせていない証拠です。

シャンプー方法を見直しましょう。
その他にもトリートメント剤やスタイリング剤など頭皮に油分を与えすぎているケースがあります。

ヘアケア製品はムリに使い切ろうとせず、頭皮の状況に合わせて臨機応変に替えてみましょう。
ただし皮脂が増える要因はこれだけではありません。

女性の場合は、「妊娠」「出産」「更年期」など女性ホルモンの変化も影響しています。
他にも、「生活習慣の乱れ」「過度なダイエット」「薬の服用」「病気」「強いストレス」などさまざまな要因が重なりあって頭皮トラブルが起きます。

皮脂が増えたときは、何かしら異常を知らせるサインと考えましょう。

頭皮トラブルを起こす、さまざま要因

  • 加齢
  • 遺伝
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 睡眠不足
  • たばこ
  • 食生活の偏り
  • 強いストレス

気が付かない間にストレスを溜めている可能性があります


同じ出来事でも、その受け止め方は人それぞれです。
その人の性格や環境、そのときの気分などによってそれぞれ思うことが異なります。

ストレスも同様に、大きくショックを受ける人もいれば普段通りの人もいます。
当たり前ではありますが、心の状態は目に見えるものではありません。

体重計のように、数字で確かめることもできないのです。
そのためその人にどのくらいストレスが存在するのか正確にはわからないのです。

「私はストレスが溜まっている」といえる人はストレスを言葉に表現できていますが、そうできない人もいます。

またストレスが溜まっていることにすら気が付かずに体調を崩している人もいます。
とくに社会進出が目覚ましい現代女性は「仕事」「家事」「育児」「介護」などひとりで悩みを抱え込むことが多くなりました。

最近ではうつ病など、精神疾患に悩む患者数が増加しているというデータもあり、ストレスは深刻な社会問題となっています。

ではストレスとは何なのでしょうか。
一般的によくいう「ストレス」は専門的には「ストレッサー」と呼び、外部からの刺激を意味します。

たとえば夏の蒸し暑さや冬の寒さなどの温度、就職や結婚などのライフイベント、ケガや病気などの身体的ダメージもストレッサーです。

さまざまなストレッサー

  • 強い感情(不安・恐怖・喜び・悲しみ)
  • コミュニティ(家族・地域・学校・職場)
  • 環境(温度・湿度・音・光)
  • 生活習慣(睡眠不足・疲労)

強いストレスは交感神経を優位にし、頭皮環境にも悪影響

強いストレスが続くと、心身ともにバランスを崩し病気にかかりやすくなります
ではストレス反応のメカニズムを見ていきましょう。

ストレスは、まず自律神経に影響を与えます。
自律神経は、内臓や血圧など体全体の機能を自動的に調整している神経で、「交感神経」と「副交感神経」の2種類があります。

簡単に説明すると「交感神経=on」「副交感神経=off」といったスイッチのような関係です。
日常のさまざまなシーンで、スイッチを切り替えて体の調整をしているのです。

たとえば昼間は「交感神経」が優位なり活動的に、夜間は「副交感神経」が優位になりリラックスします。

ここで大きなストレスがかかると、どうなるでしょうか。
ストレスに打ち勝つために「交感神経」が優位になります。

交感神経が優位になることは悪いことではありませんが、この状態が長い間続くと「副交感神経」への切り替えが上手にできずリラックスできないのです。

体内では、血管が収縮し血液が流れにくくなり酸素や栄養が十分に運べない状態になります。
髪の成長には栄養や酸素が必要ですが、この状態では頭皮環境にも悪影響です。

さらに体の緊張状態は男性ホルモンを活発にして皮脂分泌を増やします。
これが頭皮脂が増えるメカニズムです。

皮脂やストレス対策のために、まず食事を見直しましょう


ストレスをゼロにすることはできません。
ストレスを溜めない生活をするのは、非常に難しいのです。

そこで頭皮や健康に影響を及ぼさない程度に「ストレスと上手く付き合うこと」がポイントです。

まずは食生活の改善からはじめましょう。
仕事や家事などで、食事をする時間が不規則であっても食べるものは変えられるはずです。

とくに頭皮のベタつきに悩んでいる方は脂っぽいものを好む傾向があります。
バランスのよい食事を心掛けましょう。

また私たちはストレスを感じると大量のビタミンCを消費します。
ストレス対策のためにビタミンCを積極的に摂るとよいでしょう。

他にも、神経の興奮を静め精神を安定させるはたらきがある「ビタミンB群」「カルシウム」「マグネシウム」なども不足しないように気をつけましょう。

髪や頭皮に役立つ栄養素と食品

タンパク質(体をつくる主成分) 肉・魚・牛乳・卵・大豆製品

ビタミンA(皮膚や粘膜を健康に保つ) レバー・乳製品・卵・緑黄色野菜、

ビタミンB2(皮膚や粘膜を健康に保つ) 豆類・牛乳・卵・緑黄色野菜

ビタミンB6(代謝をスムーズにする) マグロの赤身・野菜・肉

ビタミンC(代謝をスムーズにする・老化防止) 野菜・果物・いも類・緑茶

カルシウム(骨や歯の主成分・神経の興奮を静める) 牛乳・乳製品・小魚・豆類・野菜

マグネシウム(ビタミンB群のはたらきを助ける・神経や筋肉にはたらきかける) 納豆・玄米・肉・野菜

亜鉛(細胞分裂を助ける) 牡蠣・たらば蟹・大豆・牛肉

鉄(酸素を運ぶ) レバー・カツオ・ひじき・牛乳

頭皮脂が改善しないときは皮膚科を受診しましょう

「髪や頭皮のベタつき」が気になりだすとますます気になって、それ自体がストレスになるケースも少なくありません。

またセルフケアを頑張る方もいますが、自己流になりすぎて状況が悪化してしまうケースもあります。

このような悪循環から抜けだすためには、早めに医療機関へ受診することが大切です。
一般的に頭皮トラブルは皮膚科へ受診します。

皮膚科では、その場で医師が症状を診断して塗り薬などを処方してくれます。
最近では、医療の専門化が進み「育毛外来」「脱毛症外来」「毛髪外来」といった名称のクリニックもあります。

ただし健康保険が適用されず自費診療になることがあるため、事前に治療方法や治療費を確認する必要があります。

また頭皮トラブルの原因がストレスの場合は心療内科への受診も検討しましょう。

皮膚科での受診の流れ

① 問診・触診・視診

症状を医師に正確に伝えられるように「いつ」「どこで」「どうなったのか」メモしておきましょう。

② 診断

③ 詳しい検査

診断がつかない場合は、症状のある表面を少量だけ取り、顕微鏡検査で確認します。
その他、血液検査や画像検査を行う場合もあります。

④ 治療や生活指導

塗り薬などを使って症状を抑えます。
加えて症状の原因を取り除くために生活指導を行います。

※内科・婦人科・心療内科など他の医療機関での治療が必要になる場合があります。

(まとめ)心の状態から頭皮脂が増えるメカニズムとは?

1. 強いストレスが自律神経を乱し、皮脂が増える場合があります

強いストレスがあると自律神経やホルモンバランスを乱して皮脂量のバランスが崩れます。

そして皮脂分泌が極端に活発になり皮脂が増える原因になるのです。
もし症状が悪化すると、炎症を起こし育毛を阻害してしまいます。

2. 頭皮脂が増える要因はひとつではありません

皮脂が増える要因はさまざまです。
「洗いすぎ」「加齢」「遺伝」「生活習慣の乱れ」「病気」「強いストレス」などの要因が重なりあって頭皮トラブルが起こります。

女性の場合は女性ホルモンの変化も影響しています。

3. 気が付かない間にストレスを溜めている可能性があります

ストレスが溜まっていることに気が付かず、体調を崩す人がいます。
とくに社会進出が目覚ましい現代女性は「仕事」「育児」「介護」などひとりで悩みを抱え込むことが多くなりました。

ストレスは深刻な社会問題となっています。

4. 強いストレスは交感神経を優位にし、頭皮環境にも悪影響

ストレスに打ち勝つために「交感神経」が優位になります。
この状態が続くと「副交感神経」への切り替えが上手にできずに、リラックスできない状態になります。

体内では、血流が悪くなり酸素や栄養が十分に運べず、頭皮にも悪影響です。

5. 皮脂やストレス対策のために、まず食事を見直しましょう

皮脂が多い方は脂っぽいものを好む傾向があるため、バランスのよい食事を心掛けましょう。

またストレスを感じると大量のビタミンCを消費します。
精神を安定させるはたらきがある「ビタミン群」「カルシウム」などを摂りましょう。

6. 頭皮脂が改善しないときは皮膚科を受診しましょう

頭皮トラブルは皮膚科へ受診しますが、「育毛外来」「脱毛症外来」という専門クリニックもあります。

また原因がストレスの場合、心療内科への受診を検討しましょう。
なお自費診療になる可能性があるため事前に確認してください。