皮脂が不足すると頭皮が乾燥してしまいます


フケやかゆみ、湿疹といった頭皮トラブルの原因として真っ先にあがるのが頭皮の乾燥です。
一方で、頭皮に皮脂が多すぎると、髪のベタつき、かぶれ、ニオイといったトラブルが発生します。

「乾燥した頭皮」と、「脂が多くベタベタしている頭皮」。
一見すると正反対の状況のように思えます。

ところが、このふたつには密接な関係があるのです。

一般的に皮脂は「髪や頭皮に悪い存在」というイメージがあり、だからこそシャンプーで念入りに皮脂を洗い落とす必要があると思われています。

ですが、皮脂にはそもそも「頭皮を乾燥から守る」という役割があるのです。

皮脂腺から分泌された脂分は、汗などの水分と混ざり合って「皮脂膜」を作ります。
この皮脂膜がいわば天然の保湿クリームとなって、頭皮が乾燥してしまうのを防いでいるのです。

髪のベタつきを気にして皮脂を洗い流しすぎると、保湿に使われていた皮脂のバリア機能が失われ、頭皮が乾燥してしまうのです。
髪は頭皮から栄養を吸収して育ちますから、頭皮が乾燥していると健康な髪が育たず、抜け毛や薄毛につながる可能性もあります。

頭皮も顔と同じ肌の一種ですから、スキンケアと同様に保湿を心がける必要があります。

頭皮は皮脂腺が多いうえに乾きやすい

皮脂は毛穴の奥にある皮脂腺から分泌される脂です。
頭皮に存在する皮脂腺の数は、Tゾーンの約2倍、人体の中でもとくに多い場所です。

それだけに皮脂分泌も多いのですが、にもかかわらず頭皮は額よりも乾燥しやすい場所でもあります。

たとえば、下記のような状態の場合です。

  1. エアコン
    皮膚に適切な湿度は60%~65%といわれています。
    エアコンによる空気の乾燥や、汗をかいた頭皮が急に冷やされることで、頭皮は乾燥してしまうのです。
  2. 過度のシャンプー
    1日に何度もシャンプーをする、洗浄力の強いシャンプー剤を使う、高温のシャワーなど、いずれも頭皮に必要な皮脂を洗い流してしまい、乾燥の原因になります。
  3. 紫外線
    紫外線が長時間あたることでも頭皮の潤いが減少し乾燥してしまいます。

こうした悪条件が重なって、頭皮の水分蒸散量(乾きやすさ)は背中や腕などの倍以上といわれているのです。
一見すると皮脂が過剰になっていそうな夏場の頭皮も、実は乾燥してバリア機能が低下している可能性があります。

保湿が足りないと髪が育ちにくくなる


髪の毛を育てるためには、頭皮の毛細血管から毛乳頭へと運ばれた酸素や栄養が毛母細胞に十分に届けられる必要があります。
その頭皮が乾燥していると、血行が悪くなって栄養が行き届かず、健康な髪が育ちにくくなってしまうのです。

また、皮脂が足りずに頭皮のバリア機能が低下していると、足りない皮脂を補おうとして皮脂がさらに分泌されてしまいます。
すると、過剰になった皮脂で毛穴がふさがれ、やはり髪の毛の成長を阻害してしまいます。

こうした頭皮トラブルが続くうちにヘアサイクルが乱れ、髪が十分に成長する前に抜け落ちてしまうケースも考えられるのです。

「自分は髪がベタつくので皮脂が多いタイプだ」と思っている人も、実は乾燥した頭皮を保湿しようと皮脂が過剰になっている場合があります。
オイリーな頭皮であっても、皮脂汚れをしっかり取りながら潤いを与えるケアが必要です。

ヘアケアにプラスする4つの保湿対策

頭皮の乾燥を防ぐためには、十分な睡眠を取る、運動で血行改善する、脂っこい食事内容を見なおす、部屋の温度設定を適切にする、などの生活改善が必要です。

すでに乾燥してしまっている場合は、日常のヘアケアに保湿ケアを加えてみましょう。

育毛剤で保湿

育毛剤にはヒアルロン酸・アロエエキス・イチョウ葉エキスなどの保湿成分が含まれています。
男性用の育毛剤を女性が使うと、ホルモンの関係でトラブルが起こることがあるため、女性用を使うようにしましょう。

シャンプーをかえる

界面活性剤を使用したシャンプーは脱脂力が強く、頭皮の乾燥の原因になります。

価格は高めになりますが、頭皮の潤いを残し、頭皮や髪への刺激が少ないアミノ酸系のシャンプーがおすすめです。

化粧水で保湿

頭皮専用のローションや化粧水を入浴後に使用すると保湿効果が高まります。
かゆみを抑える効果や雑菌の抑制効果など、肌用の化粧水とは成分が違うため兼用しない方がよいでしょう。

オイルで保湿

ホホバオイル・椿油・馬油など、頭皮に適度な油分を与えるオイルケアは保湿に抜群の効果があります。

シャンプー前に頭皮にすり込む方法と、シャンプー後のドライヤー乾燥後に使う方法があります。

(まとめ)頭皮の脂は保湿ケアの必要条件だった?

1. 皮脂が不足すると頭皮が乾燥してしまいます

頭皮の脂には保湿作用のある皮脂膜を作って頭皮の乾燥を防ぐ役割があります。
皮脂を洗い流しすぎるとバリア機能が失われ、頭皮が乾燥して育毛が阻害されるだけでなく、抜け毛や薄毛につながる可能性もあります。

スキンケアと同様に頭皮の保湿ケアを心がけましょう。

2. 頭皮は皮脂腺が多いうえに乾きやすい

頭皮は人体の中でも皮脂分泌が多く、同時に乾燥しやすい場所です。
エアコンによる空気の乾燥や冷却、過度のシャンプー、紫外線などが頭皮の潤いを奪うため、頭皮の乾きやすさは背中や腕などの倍以上といわれます。

湿度の高い夏場でも、実は頭皮は乾燥している可能性があります。

3. 保湿が足りないと髪が育ちにくくなる

頭皮が乾燥していると血行が悪くなり、髪を育てる栄養が行き届きません。
また皮脂が足りないと頭皮はさらに皮脂を分泌し、過剰になった皮脂が毛穴をふさいでしまいます。

オイリーな頭皮であっても実は乾燥している場合があるので、潤いを与えるケアは必要です。

4. ヘアケアにプラスする4つの保湿対策

十分な睡眠、運動、食事内容の見直し、適切な温度設定といった乾燥予防を心がけ、さらに保湿ケアを行いましょう。

  • 保湿成分が豊富な育毛剤を使う
  • アミノ酸系のシャンプー剤にかえる
  • 頭皮専用のローションや化粧水を使う
  • ホホバオイル・椿油・馬油などオイルでオイルケア