酸性の毛髪はキューティクルが閉じてまとまりやすい状態です
毛髪に関して専門的な知識を持っていない私たちがヘアケアを考えるときに「酸性か?アルカリ性か?」という視点を持つことはなかなかないのではないかと思います。
しかし例えば、美容院で毛髪の色を抜いたり染めたりするときには、専門的な観点でpH(ピーエイチ、ペーハー)という酸性・アルカリ性の強さ(弱さ)を利用していることはご存じでしたか。
おおまかには、中性のpH 7より値が小さいと酸性、大きいとアルカリ性といわれています。
人間の毛髪は酸性に強くて、アルカリ性に弱い性質を持っており、アルカリ性のときに毛髪はキューティクルが開いた状態になるのです。
毛髪の色を抜いたり染めたりするときは、この性質を利用して、薬剤で毛髪を一時的にアルカリ性にしているといわれています。
しかし、キューティクルが開いた状態は、毛髪が非常に傷みやすい状態です。
傷んでしまったときには、逆に酸性の状態へとケアすることが重要と考えられています。
毛髪は酸性の場合、キューティクルが閉じてまとまった髪になりやすいのです。
市販のカラー剤や夏場のプール、海水に注意しましょう
毛髪がアルカリ性になってしまうタイミングが、日常の様々な場面に潜んでいることをご存じですか。
毛髪を脱色または染めるときに、薬剤で毛髪を一時的にアルカリ性にしますが、これだけではありません。
夏場のプールや海水浴には、特に注意が必要です。
プールは塩素が強いために毛髪をアルカリ性にしますし、海水浴場の海水に含まれている塩分も、毛髪をアルカリ性にします。
プールや海水浴は、屋外で強い紫外線を浴びる機会でもありますが、pH値がアルカリ性に傾いている毛髪が紫外線を浴びると、ダメージが加速するので注意が必要です。
市販されている安価なシャンプーの中には弱アルカリ性のものがありますので、ダメージを都度ケアするように心掛けることが大切ではないでしょうか。
健康な髪の毛のpH値は弱酸性が理想です
毛髪のpH値は、毛髪に含まれている水分のpH値のことをいいます。
酸性へ傾くと、毛髪の一番外側を包んでいるキューティクルが引き締まりますが、アルカリ性へ傾くとキューティクルが開いてしまうのです。
キューティクルが開いた状態は、毛髪の内部の栄養分や水分が流れ出てしまいます。
つまり、アルカリ性になった毛髪の状態は、潤いやハリツヤが目立つ傷みが目立つ状態なのです。
健康な髪の毛のpH値は、やや酸性よりの弱酸性が理想といわれています。
肌も弱酸性の状態が好ましいといわれているので、同じくらいに保ちましょう。
どのようなときに毛髪がアルカリ性になるのか、また、どのようなことに配慮すると毛髪を弱酸性の状態に保つことができるのか、知っておくとヘアケアのためにも良いかもしれません。
シャンプーの選び方より、洗い方を見直しましょう
pH値などという科学的な内容が出てくると、根拠に真実味が増します。
「弱酸性のシャンプーが良い」といわれると、それを使用することが望ましいのだという気になってしまいますが、本当にそれで良いのでしょうか。
というのも、シャンプーには弱酸性のものも弱アルカリ性のものがありますが、それぞれどれが良いとは一概にはいえません。
まずシャンプーの使用感には個人差があります。
そして何よりもシャンプーの仕方が悪いままであれば、どんなに良い成分が配合されているシャンプーを使ってもその効果を期待することができません。
シャンプーを変える前に、シャンプーの仕方を見直しましょう。
また、シャンプーの後にはドライヤーで毛髪を乾かして健康な髪を保ちましょう。
(まとめ)毛髪は酸性になると一体どのような状態になるの?
人間の毛髪は酸性に強くて、アルカリ性に弱い性質を持っており、アルカリ性のときに毛髪はキューティクルが開いた状態になります。
キューティクルが開いた状態は、毛髪が非常に傷みやすい状態です。
傷んでしまったときには、酸性の状態へとケアすることが必要です。
毛髪がアルカリ性になってしまうタイミングが、日常の様々な場面に潜んでいるので注意しましょう。
夏場のプールや海水浴は、塩素や海水が毛髪にダメージを与える可能性があるので、特に注意が必要です。
都度ヘアケアをするように心掛けましょう。
健康な髪の毛のpH値は、やや酸性よりの弱酸性が理想といわれています。
どのようなときに毛髪がアルカリ性になるのか、また、どのようなことに配慮すると毛髪を弱酸性の状態に保つことができるのか、知っておくとヘアケアのためにも良いかもしれません。
「弱酸性のシャンプーが良い」という話に流されてシャンプーを変える前に、シャンプーの仕方を見直してみませんか。
シャンプーの後は洗浄成分をしっかり流し、毛髪はドライヤーで乾かす習慣を心掛けましょう。