ホルモンが原因で毛髪が薄くなることがあります


私たち人間の体からは、恒常性を維持し、コントロールするために、下垂体や甲状腺、副腎、膵臓、卵巣などから様々なホルモンが分泌されており、それぞれに違う働きを持っています。

その数は全部で100種類ほどあるといわれていますが、いまだに新たなホルモンも発見され続けているようです。

人間の体が作り出すホルモンは、人間の体に必要不可欠なもので、ほんの少量でも非常に大きな働きをします。

ですからホルモンがちょっと多くても、反対に少なくても体には様々な症状や病気が出てきてしまうのです。

もちろん髪の毛にとっても同じことがいえます。

これらのたくさんのホルモンの中で、毛髪にわかりやすく関係するのは、女性ホルモンであるエストロゲンと男性ホルモンであるアンドロゲンです。

男性も女性も、両方のホルモンを持っていますが、ひとたび本来持っているホルモンのバランスが崩れると、抜け毛が増え薄毛の状態になる可能性が高くなります。

男性ホルモン、女性ホルモン、それぞれの働きを詳しく知り、髪との関係をしっかり理解することで薄毛予防をしていきましょう。

男性ホルモンは抜け毛の原因となります

男性ホルモンのアンドロゲンは、男性ホルモン全体の総称です。

アンドロゲンの原料はコレステロールで、主に生殖器官や副腎で作られます。

そして、そのうちの95%がテストステロンというホルモンと呼ばれます。

このテストステロンは、男性らしい体や体毛(特にひげ)を作り出す大事なホルモンで、直接脱毛を促すものではありません。

しかし、5a-リラクターゼという酵素が結びつくとジヒドロテストステロンという強力な男性ホルモンになります。

このジヒドロテストステロンが、血液からの栄養分を受け取る「毛乳頭細胞」に存在する男性ホルモン受容タンパク質に結合することで、すぐ外側の直接毛を生みだす「毛母細胞」の働きを低下させてしまうのです。

その結果脱毛が起こり、薄毛へと進行していきます。

男性ホルモンによる脱毛を防ぐには、テストステロンをいかにジヒドロテストステロンに変化させないかが大切になってきます。

女性ホルモンが減少すると脱毛する


女性ホルモンで髪に大きく関係があるのは、卵巣や皮下脂肪などで作られるエストロゲンです。

このエストロゲンは女性の髪や肌、生理周期などを整え、骨量や脂質代謝等々に対して重要な働きをしています。

エストロゲンは思春期ころから分泌が増加し、20~30歳ころにピークを迎えます。

そして、出産期には一時的に減少し、更年期に入ると急激に分泌量が減るのです。

それまで保たれていたホルモンバランスが乱れる時期は、男性ホルモンが優位に立ってしまい、脱毛、薄毛を引き起こすようになるので注意が必要です。

脱毛につながる強力な男性ホルモンを抑制するためには、5a-リラクターゼという酵素を抑制する女性ホルモンを補う方向に向かうことが大切でしょう。

なお、ストレスなどによってもエストロゲンは減少してしまうことがあります。

規則正しい生活を送り、上手にストレスを発散しましょう。

女性ホルモンのエストロゲンを増やす食品も

病院では病気や更年期症状の治療に、女性ホルモン剤を処方してくれます。

しかし、これはあくまでも治療のためです。

できるだけ食品などからエストロゲンを増やす工夫をしてみましょう。

エストロゲンは、大豆に含まれるイソフラボンにとても性質が似ています。

育毛だけでなく、生活習慣病の予防や、がんのリスク低下、美肌にも関わっているといわれています。

豆乳や納豆、きな粉、味噌など大豆製品を、積極的に食事に取り入れてみましょう。

大豆イソフラボンは1日に50ミリグラムの摂取で効果が期待できるといわれます。

これは豆腐なら300グラム弱、納豆なら2パック程度の量が目安になります。

上限である1日75ミリグラムを超えると健康を損なう恐れがありますので、適量を上手に摂取しましょう。

(まとめ)毛髪が薄くなるのはホルモンのせいなの?

1. ホルモンが原因で毛髪が薄くなることがあります

主に毛髪に関係するのは、女性ホルモンであるエストロゲンと男性ホルモンであるアンドロゲンです。

男性も女性も両方のホルモンを持っていますが、ひとたび本来持っているホルモンのバランスが崩れると、抜け毛が増え、薄毛の状態になる可能性が高くなります。

2. 男性ホルモンは抜け毛の原因となります

テストステロンは、直接に脱毛を促すものではありません。

5a-リラクターゼという酵素が結びつき、ジヒドロテストステロンという物質になると受容タンパク質に結合し、毛母細胞の働きを低下させてしまうのです。

その結果、脱毛が起こり、薄毛になります。

3. 女性ホルモンは髪を美しく保ちます

女性ホルモンのエストロゲンが減少し、ホルモンバランスが乱れる時期は、男性ホルモンが優位に立ってしまいます。

その結果脱毛を引き起こすようになるので注意が必要です。

5a-リラクターゼという酵素を抑制するため、女性ホルモンを補う方向に向かうことが大切でしょう。

4. 女性ホルモンのエストロゲンを増やす食品も

エストロゲンは、大豆に含まれるイソフラボンにとても性質が似ています。

大豆イソフラボンは1日に50ミリグラムの摂取で効果が期待できます。

豆乳や納豆、きな粉、味噌など、大豆製品を積極的に食事に取り入れてみましょう。