頭皮にとって水分と油分のバランスが良い状態が適正です


髪の毛を作っている成分は、タンパク質が70~80%です。
そして、残りのうち、約15%が水分、5%が脂分だとちょうどよいとされています。

髪や頭皮が健康な状態を保つためには、この水と脂のバランスが重要です。
髪の脂はもちろん、頭皮の脂が多すぎると毛穴を詰まらせて炎症の原因になり、少なすぎると頭皮が乾燥して刺激から守ることができなくなってしまいます。

そのため、頭皮の皮脂を適切な量に保つことで、頭皮の健康を保つことができるということです。
頭皮の皮脂量のバランスが崩れてしまっている時は、シャンプーや生活習慣の見直しをしていきましょう。

不清潔な状態はもちろんよくありませんが、洗いすぎてもよくありません。
皮脂を洗い流しすぎていると乾燥してしまい、不足した皮脂を補うために余分に皮脂を分泌するようになってしまうからです。

頭皮脂の量が適切ではないと感じる時は、シャンプーの方法や種類だけでなく、生活習慣や食生活を見直してみるとよいでしょう。

頭皮は皮脂腺が多いため、皮脂分泌量が多い場所です

毛穴には「皮脂腺」という皮脂を分泌する部分が存在しています。
基本的には皮脂腺の数が多いほど、皮脂分泌量が多いとされています。

頭皮は体の中でも皮脂腺が多く、皮脂の分泌量が多い部位です。
皮脂でテカリやすいTゾーンの約2倍といわれていて、個人差はありますが1cm2辺りに約800個もの皮脂腺があります。

これらの皮脂腺から毎日大量に皮脂が分泌されているため、きちんと洗うことができていないと、頭皮の毛穴に皮脂が詰まって炎症を起こしてしまったり、皮脂をエサとする皮膚常在菌が大量に繁殖してしまったりする原因になるのです。

また、皮膚常在菌が繁殖しすぎると、皮脂を脂肪酸に変性させてしまいます。
脂肪酸は皮膚の細胞分裂の邪魔をするため、ターンオーバーが遅れがちになります。

その結果、頭皮のバリア機能を低下させ、外部からの刺激に弱くなり「乾燥」が進むようになってしまいがちです。

本来、皮脂は頭皮や髪を保護するために大切なもの。
しかし、皮脂が多すぎても、少なすぎても頭皮トラブルの原因になります。

そのため、頭皮脂を適切な量でキープし続けることが、頭皮を健康な状態に保つための秘訣です。

自宅で頭皮脂の量がチェックできます


現在の頭皮量がどちらの状態に傾いているのかを知ることで、ケアの時に心がけることも異なってくるでしょう。
とはいえ、頭皮の皮脂量は見ただけではイマイチよくわかりませんよね。

実は、自宅でも簡単に皮脂量をチェックすることが可能なのです。

用意するものは市販のあぶらとり紙だけ。
まずは、いつも通りにシャンプーで髪を洗ってください。

その後、すぐドライヤーで8~9割程度、乾燥させた状態にします。
だいたい乾いたら、あぶらとり紙を髪の生え際とつむじに貼り付けてください。

そして、あぶらとり紙に皮脂が染み込むまでの時間で、頭皮の状態を判断します。

目安は下記の通りです。

●30分ほどであぶらとり紙に皮脂が染みているようなら、皮脂の分泌が多い状態

●1時間前後であぶらとり紙に皮脂が染みてくるようなら、皮脂は適正量

●2時間たっても皮脂が染みずに、あぶらとり紙が剥がれ落ちてしまうなら頭皮が乾燥している状態

簡単なテストではありますが、最大2時間程度で自分の頭皮の状態を確認することができます。

頭皮の状態がわかったら、結果に合わせて頭皮ケアを行っていきましょう。

シャンプーの種類と洗い方を変えてみると改善されやすい

全身が乾燥肌のタイプの方は、どちらかというと頭皮も乾燥しやすい傾向があります。
しかし、頭皮だけが乾燥しているような方は、洗浄力の高いシャンプーで洗いすぎているために皮脂が奪われてしまっている可能性が高いです。

また、オイリータイプの方は、皮脂が気になってシャンプーに強い洗浄力を求めがちですが、頭皮の健康状態が良くない時に洗浄力が高いシャンプーを使うことや、1日に何度もシャンプー剤を使って髪を洗うことは刺激が強いため良くありません。

実は、頭皮が多い人も、少ない人も、使っているシャンプーが原因になっている可能性が高いということです。

頭皮の状態は年齢や体調などでも変化します。
そのため、ずっと同じシャンプーを使っているからという理由で選ぶのではなく、その時の頭皮の状態に合わせて選ぶとよいでしょう。

とくに、乾燥している時はちょっとした刺激でも大きな負担になりかねません。
スーパーやドラッグストアなどでよく見かける高級アルコール系のシャンプーは、安価で手に入りやすいので気軽に購入してしまいがち。

しかし、高級アルコール系シャンプーは石油を主成分とした洗浄成分になるため、弱った頭皮には刺激が強すぎます。

頭皮が不健康な時は、アミノ酸を洗浄成分にした洗浄力が穏やかなものなどに切り替えると環境が改善されていくことが多いものです。

また、洗う時にもちょっとしたコツが必要です。
シャンプーをする前に、しっかりブラッシングをしてホコリや汚れを落としておきます。

次に、シャンプー剤をつける前に、しっかりと髪を濡らして予洗いをしましょう。
シャンプー剤は多すぎると良くありません。

適量を使用し、髪ではなく頭皮を洗ってください。
なお、洗う際に指の腹を使って揉みほぐすようにすると更に効果的です。

そして、一番大切なのが、すすぎ。
洗っている倍くらいの時間をかけて、しっかりとすすいでください。すすぎ残しがあると、頭皮の炎症の原因になります。

最後に、髪を洗った後はすばやくタオルドライで水分をとり、ドライヤーで乾かしてください。

なお、頭皮が乾燥している時は、頭皮用のローションやヘアオイルなどで保湿をしてあげると、バリア機能を高めてくれるので効果的です。

オイリータイプの方は食事に気をつけましょう


皮脂分泌が多いタイプの方は、食事の内容や生活習慣を見なおすとよいでしょう。

食生活を見なおす

脂質や糖質が多い食事ばかり食べていると、体内に脂が増えてしまいがち。
その結果、余分な脂が皮脂として分泌される傾向があります。

ジャンクフード、ファストフード、揚げ物、甘いものを好む方は皮脂分泌が過剰になりやすいので、野菜を中心として、栄養バランスのとれた食事に切り替えてみてください。

健康な髪や頭皮のために、良質なタンパク質、ビタミン、ミネラルなどをしっかり摂取するとよいです。

また、眠気覚ましやストレス解消に、コーヒーや紅茶を飲む方も多いのではないでしょうか。しかし、カフェインのとり過ぎも、皮脂過剰の原因です。

カフェイン自体が皮脂の元になるわけではありませんが、皮脂分泌の抑制やコントロールをしているビタミンB群の吸収を妨げる効果があります。

そのため、せっかく食事に気をつけてビタミンB群を摂取したとしても、カフェインを多く摂取していると意味がなくなってしまうのです。

生活習慣を見なおす

睡眠不足や過度のストレスは、自律神経が乱れて、ホルモンバランスが崩れやすくなります。
一般的に、女性は男性に比べて皮脂の分泌量が少ないのですが、それは女性ホルモンのおかげです。

しかし、ホルモンバランスが乱れてしまい男性ホルモンが優位になると、女性でも皮脂の過剰分泌が起こりやすくなります。

いきなりストレスを取り除くということは難しいかもしれませんが、自分なりのストレス解消方法を見つけてみたり、睡眠サイクルを整えたりして、規則正しい生活を目指してみてください。

乾燥タイプの方は、血行不良の可能性も考えられます

頭皮の乾燥は、シャンプーの洗浄力だけが原因とは限りません。
血行不良や、紫外線、冷暖房による風なども、乾燥の原因になることがあります。

血行不良による乾燥

頭皮は毛細血管が張り巡らされていて、血液を介して、栄養や酸素が送られています。
そのため、血行不良になってしまうと必要な栄養素などが行き届かなくなるために頭皮が不健康な状態になりがちです。

ウォーキング、軽いランニング、水泳などの有酸素運動を定期的に行うなど、血行をよくするように軽い運動を日常的に取り入れてみるとよいかもしれません。

もし、どうしても運動が苦手、運動をする時間がとれないといった場合、ストレッチを毎日続けるだけでも効果が期待できます。

紫外線や冷暖房による乾燥

頭皮は髪に隠れているのでわかりにくいのですが、実は、肌と同じように日焼けをしてしまいます。そのため、日差しが強い季節は帽子をかぶる、頭皮用の日焼け止めを使用するなどケアをしてみてください。

また、冷暖房による乾燥も見逃せません。
風が直接当たる場所は避けるなど、頭皮への刺激をできるだけなくすように気をつけてみてください。

(まとめ)頭皮脂の適正量ってあるのでしょうか?

1. 頭皮にとって水分と油分のバランスがよい状態が適正です

頭皮が健康な状態を保つためには、水分と油分のバランスが重要です。
皮脂の量が多すぎても、少なすぎても、頭皮が不健康な状態になってしまいます。

適度な皮脂を保つために、頭皮タイプに合わせたケアをしましょう。

2. 頭皮は皮脂腺が多いため、皮脂分泌量が多い場所です

頭皮は、体の中でも皮脂腺が多い場所です。そこでは毎日大量の皮脂が分泌されています。
頭皮にとって皮脂は、バリアの役割を果たしているため大切なものです。
しかし、多くても少なくてもトラブルの原因になるので注意しましょう。

3. 自宅で頭皮脂の量がチェックできます

頭皮の状態がオイリーなのか、乾燥しているのかを知ることで、適切なケアをすることができます。あぶらとり紙があれば自宅でも簡単にセルフチェックができるので、自分の頭皮の状態を知るためにチェックしてみましょう。

4. シャンプーの種類と洗い方を変えてみると改善されやすい

乾燥も、皮脂過剰も、シャンプーの洗浄力が高すぎるために、症状が出てしまっている可能性が高いです。
そのため、まずはシャンプー剤をアミノ酸系の洗浄力が穏やかなものに変えてみると、改善が期待できるかもしれません。

5. オイリータイプの方は食事に気をつけましょう

皮脂分泌が多い方は、脂質や糖質が多い食事を好む傾向があります。食事の内容に気をつけていくことで、改善されていく可能性が高いです。

また、カフェインは皮脂コントロールに重要な役割を果たすビタミンB群の吸収を妨げるので注意が必要です。

6. 乾燥タイプの方は、血行不良の可能性も考えられます

乾燥の原因はシャンプーだけでなく、血行不良や紫外線による日焼け・冷暖房なども考えられます。とくに血行が悪いと、必要な栄養や酸素が頭皮の隅々に行き渡らなくなるので、頭皮が不健康になりがちです。