止まらない皮脂分泌の原因は、脂漏性皮膚炎かもしれません


「毎日きちんとシャンプーで洗っているのに、なんとなく頭皮がベタつく気がする」「頭皮から脂っぽい不快な臭いが漂ってくる」「脂っぽいベタベタしたフケが見られる」など、これらの現象は、過剰な皮脂分泌が原因となっています。

ではなぜ皮脂の分泌が止まらないのでしょうか。

頭皮の過剰な皮脂分泌は、加齢・過度のストレス・脂質の多い食事を好んでいるなど、理由はさまざまです。

しかし大きめのベタベタしたフケや強いかゆみなどを伴う場合、もしかしたら脂漏性皮膚炎という皮膚炎かもしれません。

脂漏性皮膚炎は、マラセチア菌というカビ菌の一種が頭皮で異常繁殖してしまった時に起こる皮膚炎です。

マラセチア菌はもともと、皮膚常在菌のため頭皮に存在している菌ですが、皮脂をエサにして増えるため皮脂分泌が過剰気味だと増えてしまう傾向があります。

それに加えて、体調を崩してしまって免疫力が低下していたり、頭皮が不健康な状態になってしまっていたりすると加速度的に増えてしまいがちです。

脂漏性皮膚炎はセルフケアでは完治しにくい病気なので、気になる症状が現れている場合は皮膚科を受診してください。

皮脂分泌が多すぎると、さまざまなトラブルの元になります

皮脂は、頭皮や髪の毛にとって必要なものです。
紫外線や雑菌から保護する、頭皮や髪の潤いを保つなどの重要な役割をはたしています。

そのためある程度の量は頭皮にとって大切なもの。

しかし分泌量が増えすぎてしまうと、頭皮がベタベタするだけでなくさまざまなトラブルの元となってしまうのです。

皮脂分泌が増えすぎてしまうと、大きな目立つフケが増える、皮脂が酸化した不快な臭いがする、髪の毛がテカテカして不潔な印象を与えてしまうなど、自分だけでなく、周囲の人にも不快感を与えてしまう原因になりかねません。

症状が悪化すると、強いかゆみや炎症を引き起こしてしまうことも。

また皮脂分泌の過剰な状態が長いこと続いていると、薄毛や抜け毛を引き起こしてしまう原因にもなるので注意が必要です。

頭皮の皮脂分泌が過剰になる5つの原因


頭皮の皮脂分泌が過剰になってしまうのは、いくつかの原因があります。

糖質や脂質の多い食事

甘いものや揚げ物・ジャンクフード・ファストフードなど、糖質や脂質が多い食事を好む方は皮脂が多く分泌されがちです。

飽和脂肪酸を多く含む、バターや牛脂・動物性タンパク質などを過剰に取るのも良くありません。

またビタミン不足も、皮脂が増える原因になるのでバランスのよい食事を心がける必要があります。

ホルモンバランスの乱れ

睡眠不足や過度ストレスなどが原因で、自律神経が乱れるとホルモンバランスが崩れてしまいます。

もともと、皮脂分泌は男性ホルモンの影響を受けやすいので、女性は皮脂の分泌が男性に比べると少なめです。

しかしホルモンバランスが崩れてしまうと、女性ホルモンの分泌量が低下して男性ホルモンが優位になるため、皮脂分泌が多くなってしまいます。

皮脂を取りすぎている

皮脂は、頭皮にとって必要なものです。

そのため皮脂が足りなくなると不足を補うために分泌量を増やすようなってしまいます。

とくに高級アルコール系などの洗浄力の強いシャンプーでは、必要以上に皮脂が失われがちです。

エアコンや紫外線による頭皮の乾燥も、皮脂が失われる原因になるので気をつけましょう。

すすぎが不足している

シャンプー剤で洗うことよりも重要なのは、すすぎです。

すすぎが不足していると皮脂が頭皮に残りやすいので、頭皮に皮脂量が増えてしまう原因になりかねません。

またすすぎが不足していると、残留しているシャンプー剤が頭皮にとって刺激になって、かゆみや炎症の原因になってしまいます。

加齢

皮脂の分泌は男性ホルモンの影響を受けるため、女性より男性の方が、皮脂の分泌量が多いといわれています。

しかし女性ホルモンの分泌量は、30歳頃にピークを迎えて40歳頃から徐々に減っていく仕組み。

その結果として更年期が始まる45歳以降は女性も、男性ホルモンの影響によって、皮脂の分泌が増えてしまいがちです。

ヘアケアを変えることで、改善されることがあります

皮脂の分泌量が増えている時は、頭皮が不健康な状態になっている証拠です。

そのためまずは頭皮が健康になるように環境を整えてあげる必要があります。

下記の点に注意をしてヘアケアをしてみてください。

① シャンプーを見直す

頭皮のベタベタ感が気になる時に、洗浄力が強いシャンプーを使用するのは逆効果。

洗い過ぎによる乾燥は皮脂分泌を促す原因になるので、洗浄力が穏やかで頭皮に刺激が少ない、アミノ酸を洗浄成分にしたシャンプーに変えてみましょう。

② 刺激を減らす

頭皮に過度の刺激を与えることは良くありません。

1日に何度もシャンプーをする、ゴシゴシと頭皮を強くこすり洗いする等の方法も、悪化の原因になります。

また熱いシャワーは頭皮にとって刺激となるため、38度くらいのぬるま湯が適温です。

そしてすすぎ残しは皮脂が増える原因になります。

すすぎに使う時間は洗っている時間の約3倍を目安に、ゆっくりと時間をかけておこなってください。

③ できるだけ素早く乾かす

洗髪後に、髪が濡れたままで長時間過ごすことは頭皮にとって良くありません。

雑菌の繁殖を促すため炎症を起こしてしまいがちです。

できるだけ早くタオルドライをし、ドライヤーでしっかり乾かしてください。

ドライヤーは髪の表面を乾かすのではなく、しっかりと内側まで乾くように意識して使用するとよいです。

④ 血行を良くする

頭皮の血行を良くすることで、必要な栄養や酸素が隅々まで行き渡るようになります。

ヘッドスパやオイルマッサージなどをおこない、毛穴の詰まりを解消したり、血行を良くしたりしてあげましょう。

また首や肩が凝っている場合も血流が不足しがちです。

軽いストレッチでよいので、毎日継続しておこなうと効果がアップします。

それでも改善されない場合は、脂漏性皮膚炎かもしれません


ヘアケアや食事、生活習慣などを見直しても皮脂の過剰分泌が収まらない場合は、脂漏性皮膚炎になってしまっているかもしれません。

脂漏性皮膚炎は、頭皮に普段から存在している「マラセチア菌」という皮膚常在菌が原因です。

皮膚常在菌は、人間の皮膚にとって有益な働きをする菌も存在していますが、種類のバランスなどによって悪影響を及ぼす菌も存在しています。

また頭皮が健康な状態の時はトラブルが起きませんが、皮脂の過剰分泌などが原因になり皮脂量のバランスが崩れると悪影響を及ぼすようになるケースも存在します。

脂漏性皮膚炎の原因菌である「マラセチア菌」は真菌に属する菌で、カビの一種。

普段は皮脂を栄養源としているため、不要な皮脂を分解する働きをしてくれているため頭皮にとって有益な存在なのです。

しかしなんらかの理由により皮脂分泌が過剰になると、エサが増えることによりマラセチア菌も増殖してしまいます。

その結果として遊離脂肪酸という脂質を過剰に作り出してしまい、頭皮が炎症を起こしたり、皮膚の新陳代謝を加速させてしまったりするのです。

脂漏性皮膚炎は、なかなかセルフケアだけで完治するのは難しい病気です。

気になる症状が長引く時は、早めに皮膚科を受診して医師の判断を仰ぎましょう。

悪化してしまった脂漏性皮膚炎を治すためには、抗真菌薬や、湿疹を抑えるためにステロイド外用薬などを使用した治療をおこなう必要があります。

脂漏性皮膚炎は、体質でなりやすい人がいます

体質がもともと脂性の方の場合、ちょっとしたきっかけで脂漏性皮膚炎になりやすく、長期化しやすい傾向があります。

もちろん薬による治療は必要ですが、糖質や脂質を控えた食事に切り替えていく、ストレスや睡眠不足・喫煙・過度の飲酒など頭皮に良くない生活習慣を変えるなど、治療と並行してさまざまな「日常」を見直していく必要があります。

またビタミンB群は、脂漏性皮膚炎の改善に重要な栄養素です。

ビタミンB2が不足すると、皮脂が酸敗して炎症を起こしやすくなります。

ビタミンB6は新陳代謝や皮脂分泌の調整に役立つ栄養素です。

どちらも体内に蓄積しておくことができない栄養素なので、日々継続して摂取していくことが大切です。

なお加齢によるホルモンバランスの変化を完全に防ぐことはできません。
しかし女性ホルモンの減少を緩やかにしていくことは可能です。

たとえば女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボンが多く含まれる食事を意識的に摂取する、ストレスをためないようにする、ストレッチなどで血行を良くするなど、女性ホルモンの分泌が持続するように心がけていくとよいでしょう。

(まとめ)頭皮がベタベタで困る!頭皮脂の分泌が止まらないのはなぜ?

1. 止まらない皮脂分泌の原因は、脂漏性皮膚炎かもしれません

毎日しっかり洗っているのに、頭皮のベタつきが気になる場合は、皮脂が過剰分泌されています。

頭皮の過剰な皮脂分泌にはさまざまな理由がありますが、セルフケアで落ち着かない場合は脂漏性皮膚炎に罹患しているかもしれません。

2. 皮脂分泌が多すぎると、さまざまなトラブルの元になります

皮脂は髪や頭皮にとって、保護や保湿のために必要なものです。
しかし皮脂の分泌量が増えすぎてしまうと、さまざまなトラブルの元になってしまいます。

症状が悪化すると、抜け毛や薄毛の原因にもなるので注意が必要です。

3. 頭皮の皮脂分泌が過剰になる5つの原因

頭皮の皮脂分泌が増えてしまう原因は、ひとつだけではありません。

「糖質や脂質の多い食事を好む」「ホルモンバランスが乱れている」「皮脂を取りすぎている」「すすぎが不足している」「加齢」などが原因として多いものです。

4. ヘアケアを変えることで、改善されることがあります

皮脂分泌が多い時は、頭皮が不健康な状態になってしまっていることが多いです。

シャンプーの種類を変えてみる、回数を減らす、雑菌が増えないように素早く乾かす、血行を良くするなど、ヘアケアに気をつけてみると改善されやすくなります。

5. それでも改善されない場合は、脂漏性皮膚炎かもしれません

ヘアケアに気をつけてみても改善されない場合は、もしかすると脂漏性皮膚炎かもしれません。

脂漏性皮膚炎は皮膚常在菌のマラセチア菌が増えすぎたことによって起こる皮膚疾患です。

皮膚科での治療が必要なので、早めに受診しましょう。

6. 脂漏性皮膚炎は、体質でなりやすい人がいます

脂漏性皮膚炎は、脂性体質の人がなりやすい傾向にあります。

罹患した場合は薬による治療が必要になりますが、あわせて食事や生活習慣を見直すことも大切です。

ビタミンB群や女性ホルモンを補う大豆イソフラボンなどを積極的に取りましょう。