弱酸性でも、皮脂汚れはしっかり落とせます


弱酸性というと、肌に優しいというイメージが強い方も多いのではないでしょうか。

人間の皮膚は弱酸性のため、体のpH値に近いほうが肌への刺激が少ないといわれています。

しかしpHが弱酸性だからといって、必ずしも洗浄力が弱いわけではありませんし、肌への負担がまったくないというわけでもありません。

そのため弱酸性だから、アルカリ性だからという理由だけでシャンプーを選ぶことはやめましょう。

気になる皮脂汚れを落とすためには、どちらかというとシャンプーの洗浄成分と、その洗い方が重要になってきます。

十分に予洗いをすることと、マッサージするように指の腹で揉みほぐしながら頭皮を洗うこと、そして最後にしっかりとすすぎを行うことが大切です。

また頭皮はシャンプーで洗うことによって弱酸性からアルカリ性に傾いてしまったとしても、時間の経過とともに頭皮は自然と弱酸性へ戻ろうとする力を持っています。

そのため、pHを意識してシャンプーを選ぶよりも、自分に合った洗浄成分を選び、正しく丁寧に頭皮を洗ってあげることのほうが大切です。

弱酸性シャンプーも、頭皮の皮脂汚れを落とす分には問題なし

その水溶液が酸性なのか、アルカリ性なのかを判断する指標に、pH(ピーエイチ、ペーハー)があります。

この数値は水分中の水素イオンの濃度で決められており、中性のpH 7.0を基準にして、pH値が大きければアルカリ性、小さければ酸性です。

ちなみに人間の皮膚はpH 6前後のため、弱酸性とされています。

シャンプーやボディーソープなどの「洗うアイテム」を選ぶ際に「弱酸性」という言葉を目にすることが多いのは、肌のpHに近いと刺激が少ないとされているためです。

ちなみに、弱酸性が肌のpHに近いため刺激が少ないのに対して、アルカリ性のほうが洗浄力は高くなります。

このため以前のシャンプーは洗浄力を重視して中性から弱アルカリ性のものがほとんどでした。

しかし近年では強力な洗浄力よりも、肌に優しいほうが注目される傾向があるため、弱酸性のシャンプーが増えています。

弱酸性は、アルカリ性に比べて汚れ落ちが悪くなりますが、頭皮の皮脂汚れを落とす分には問題はありません。

逆に頭皮が乾燥傾向にある方がアルカリ性の強洗浄力で洗ってしまうと、皮脂を取りすぎてしまって逆効果になってしまうことも考えられます。

そのため皮脂汚れが気になるからといって、必ずしもアルカリ性のシャンプーを選ぶほうがよいということにはなりません。

シャンプーの洗浄力は、洗浄成分で変わります


pHによって汚れ落ちが異なるというお話をしましたが、実はシャンプーの洗浄成分でも汚れ落ちや、肌への負担が大きく変化します。

シャンプーに含まれる洗浄成分の種類は、大きく分けると「高級アルコール系」「石鹸系」「アミノ酸系」の3つに分類されます。

高級アルコール系シャンプー

高級という名前ですが、石油などの合成の界面活性剤を使用しています。

成分表示を見ると、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどという名前が記載されていることが多いです。

pHでいうと中性から弱酸性のものが主流です。
ドラッグストアやスーパーなどで流通しており、安価で手に入りやすいというメリットがある反面、洗浄力が強く、刺激が強いものが多いです。

石鹸系シャンプー

石鹸は天然由来の界面活性剤を使用しているため、肌に優しいのが特徴です。

成分表示には、素地純石鹸・脂肪酸ナトリウム・脂肪酸カリウムなどと書かれています。

石鹸は生分解性が高いので、環境にも優しいのが利点のひとつです。

ただし石鹸系はアルカリ性のため脱脂力が高く必要な分まで皮脂が奪われてしまうため、肌が乾燥傾向にある方には合わない可能性が高いです。

またアルカリ性の石鹸が髪に触れるとキューティクルが開きやすくなるので、ヘアカラーなどの色落ちが早い傾向があります。

アミノ酸系シャンプー

洗浄成分が皮膚や髪の毛のタンパク質を構成するアミノ酸と同じ成分で作られているため、頭皮や肌に優しいのが特徴です。

成分表示には、ココイル~系、○○アラニンなどと書かれています。

高級アルコール系に比べると洗浄力が穏やかですが、頭皮の汚れは十分に落とすことができます。

しかし、他の商品に比べると流通している種類が少ないことと、価格が高めになりがちなのがデメリットです。

皮脂の過剰分泌には2パターンあります

皮脂の過剰分泌が起こる原因には、乾燥性と脂漏性の2パターンが存在しています。

そのためまずは自分の頭皮のタイプ乾燥性なのか、脂漏性なのかを見極めるとよいでしょう。

大きめなベタベタしたフケが出てくるようなら脂漏性、パラパラとした細かいフケが出てくるようなら乾燥性かもしれません。

脂漏性の場合、洗浄力が強いシャンプーを使用することでスッキリとしてベタベタ感がなくなる可能性があります。

しかし乾燥性にも関わらず洗浄力が強いシャンプーを使用してしまうと、必要な皮脂まで取りすぎてしまうことに。

その結果として失われた皮脂を補うために、毛穴から皮脂が過剰分泌されるようになってしまいがちです。

乾燥が原因となっている皮脂過剰分泌の場合は、アミノ酸系のような洗浄力が穏やかなシャンプーを使用することがおすすめです。

必要なのは、正しい洗い方です


頭皮の皮脂分泌量が多くて気になる時は、シャンプーのpHを気にして選ぶよりも日々の洗い方に気をつけたほうが改善されやすくなります。

またシャンプーは髪を洗うのではなく、頭皮をきれいにするための作業だということを認識しましょう。

① 頭皮や髪を傷つけないよう、シャンプーの前にブラッシングをしてもつれをほどいておいてください。

② 38度くらいのぬるま湯で、十分に予洗いをしてください。

ぬるま湯で入念に洗い流すことによって、表面のホコリや汚れなどがきれいになります。

③ 適量のシャンプーを少量のお湯でよく泡立て、髪ではなく頭皮につけるようにします。

洗う際は、指の腹を使ってマッサージするように優しく揉み洗いをするとよいです。

ゴシゴシと髪同士をこすり合わせてしまうと、キューティクルが傷ついてしまい、髪にダメージを与えてしまいます。

④ たっぷりのぬるま湯で、時間をかけてすすぎをしてください。

洗っている時間より、すすいでいる時間のほうが長いくらい丁寧にすすぐことが重要です。

この時、すすぎ残しがあると頭皮が不健康な状態になってしまいます。

⑤ トリートメントをつける際は、頭皮に付着しないように髪の毛にだけ塗布してください。

指定の時間が経過したら、④と同様に十分なすすぎをします。

皮脂が気になる時は、食生活や生活習慣に注意しましょう

皮脂の過剰分泌を防ぐためには、頭皮を健康な状態に保つことが大切です。

そのためには、ヘアケアだけでなく、十分な酸素と血液・栄養などが頭皮まで行き届く必要があります。

下記のような状態は、頭皮にとって良くないので食生活や生活習慣を見直してみてください。

・不健康な食生活

ジャンクフード・揚げ物・ファストフードなどの脂質が多い食事ばかりしていると、体内の余った皮脂を毛穴から分泌しやすくなってしまいます。

そのため栄養バランスをよくし、良質なタンパク質を含む食事を心がけてください。

・睡眠不足やストレス

睡眠不足や過度なストレスは、ホルモンバランスの乱れ、血行不良などの原因になるため、頭皮にとってよくありません。

意識的にストレスを発散したり、休養を取ったりするように心がけてみましょう。

・運動不足

運動不足や冷え性、肩こりも血行不良の原因になります。

血行をよくするためには疲れるほどの運動量は必要ありませんので、ウォーキング、軽いジョギングなどの有酸素運動を定期的に取り入れるとよいです。

簡単なストレッチを毎日少しずつ行うだけでも、効果があります。

・タバコやアルコール

過度のアルコールやタバコも血行不良の原因となります。

タバコの主成分であるニコチンは、血管を収縮させてしまう効果があるので体内の血液循環が悪くなってしまいがち。

またアルコールも適度な量を楽しむのはよいですが、飲みすぎると体によくありません。

アルコールを体内で分解する際に髪の成長に必要なアミノ酸を使用してしまうため、飲みすぎてしまうと体に負担がかかるだけでなく、髪の成長にも影響を及ぼします。

(まとめ)頭皮脂が気になる時、弱酸性のシャンプーだとダメですか?

1. 弱酸性でも、皮脂汚れはしっかり落とせます

弱酸性というと肌に優しく洗浄力が穏やかというイメージがありますが、必ずしもそうとは限りません。

頭皮のベタベタが気になる場合、pHでシャンプーを選ぶよりも、洗浄成分と洗い方に気をつけるほうが効果的です。

2. 弱酸性シャンプーも、頭皮の皮脂汚れを落とす分には問題なし

その水溶液が酸性なのか、アルカリ性なのかを判断する基準としてpHという指標があります。

人の肌に近い弱酸性が低刺激なのに対して、弱アルカリ性は洗浄力が強くなります。

いつも同じシャンプーなら安心と思わずに、その時の頭皮環境に合わせて選ぶとよいでしょう。

3. シャンプーの洗浄力は、洗浄成分で変わります

シャンプーの洗浄力は、洗浄成分によって異なってきます。

pHばかりに気を取られずに洗浄成分の種類に注目をしてみてください。

今の頭皮にあったシャンプーを使用することで、頭皮環境が改善されていきます。

4. 皮脂の過剰分泌には2パターンあります

皮脂の過剰分泌には、脂漏性と乾燥性のふたつのパターンが存在しています。

どちらが原因になっているかによって、ケアが異なるので見極めることがポイント。

乾燥性の場合はシャンプーの洗浄力が強すぎると逆効果なので、要注意です。

5. 必要なのは、正しい洗い方です

気になる頭皮のベタベタをなくすためには、正しいシャンプーの方法できれいにすることが重要です。

とくにシャンプーで洗っている時間よりも、予洗いとすすぎに長めに時間を使うようにすると頭皮が健康な状態に近づきやすくなっていきます。

6. 皮脂が気になる時は、食生活や生活習慣に注意しましょう

皮脂の過剰分泌が気になる時は、ヘアケア製品だけに頼るのではなく、食生活や生活習慣を見直していくことも大切です。

添加物や脂質の多い食事、過度のストレスや睡眠不足などは、頭皮が不健康になってしまう原因になります。