脱毛症と抜毛症は異なる病気です


脱毛症と抜毛症は、名前こそ似ていますが、同じ病気ではありません。
脱毛症は「脱」、抜毛症は「抜」という漢字が使われていることからもわかるように、脱毛症は、自然と髪の毛が脱落していってしまう病気であり、抜毛症は、自ら髪を抜いてしまう病気なのです。

脱毛症と抜毛症は、同じストレスなどの原因から起こる場合もありますが、治療法は異なります。

特に子どもの抜け毛の場合は、どちらなのか正確に見極めるようにしましょう。

子供の髪が抜けた場合は脱毛症か抜毛症かを見分けましょう

脱毛症か抜毛症かは、一見しただけではわからないこともあります。
自分自身が患者の場合は、髪を抜いている場合は抜毛症、そうでない場合は脱毛症と明確な区別ができます。

しかし子供の髪の毛が抜けてしまった場合は、抜毛を隠そうとすることがあるので注意深く判断する必要があります。

髪と頭皮の状態

ムリやり抜いた髪の毛は、毛根鞘がついたままになっていることが多いという特徴があります。
抜けた髪をチェックしてみまて、毛根鞘がついたままの髪の毛が大量に抜けていた場合は、抜毛症を疑う必要があります。

抜けた髪が落ちている場所

朝起きた直後の枕にはあまり髪が落ちていないのに、お風呂場や子どもの部屋、ゴミ箱などに大量の髪の毛がある場合は、自分で髪を抜いてしまっている可能性があります。

また抜けた毛が見当たらないのに頭皮が露出してしまっている場合などは、トイレで髪の毛を流している可能性もあります。

無理に問い詰めない

子供は、頭皮がはげてしまうほど髪を抜くのは悪いことだ、とわかっています。

そのため問い詰めても隠そうとするかもしれません。
また髪を抜いているときに叱ると、萎縮して余計に隠れて髪を抜いてしまうこともあります。

抜毛症かもしれないと思っても、子どもを追いつめるような聞き方はしないようにしましょう。

主に脱毛症は免疫疾患やストレス、抜毛症はストレスによって起こります


脱毛症は、免疫異常によって体内の免疫が毛根を攻撃してしまうことや、ストレスなどが原因でヘアサイクルが乱れてしまうことによって起こります。

一方の抜毛症の原因は、精神的な問題です。
髪を抜くことによって、一時的な快感を得ることができるため、ストレスを緩和させるために髪を抜いてしまうのです。

しかし抜毛症は髪を抜くこと自体がストレスになってしまう病気でもあります。

そのためストレスをなくそうとして髪を抜くのに、それ自体がストレスになってしまうという悪循環に陥ってしまいます。

脱毛症の人が、「また髪が抜けてしまった」と思うことも、抜毛症の人が、「また髪を抜いてしまった」と思うことも大きなストレスに繋がります。

難しいことかもしれませんが、脱毛症や抜毛症を患ってしまった時は、ストレスを感じすぎないように髪を短く切ったり帽子を被ったりといった工夫をしてみましょう。

また気持ちを髪の毛から離すために、どこかに遊びに行ったり、思いっきり好きなことをするのもおすすめです。

脱毛症も抜毛症も病院で治療ができます

脱毛症の治療も、抜毛症の治療も病院で行います。

脱毛症の治療

脱毛症の治療は、主に皮膚科で行われます。
ステロイドなどの外用薬や、血管を広げる内服薬などが処方されます。

脱毛症になってしまった場合は、こうした皮膚科での治療と共に、生活習慣を整えたり睡眠をしっかりとるといった自宅でのケアも大切になります。

再発を防止するためにも、「病院に行って薬を飲んでおけば大丈夫」とは思わないようにしましょう。

抜毛症の治療

抜毛症の治療は、心療内科などの精神疾患を診てくれる病院で行います。

投薬や行動療法などによって治療が行われます。
しかし抜毛症の治療は薬だけでなく、本人や周囲の人達のケアが重要な病気です。

思い詰めずに抜毛症を少しずつ改善させていけるよう、考え方や言動に気を付けながら治療・サポートを行っていきましょう。

脱毛症も抜毛症も、長い時間をかけてケアする必要がある病気です。
即効性を求めすぎずに、長い目で見て治療を受けましょう。

(まとめ)脱毛症と抜毛症って一体なにが違うの?

1.脱毛症と抜毛症は異なる病気です

脱毛症は髪の毛が自然と脱落していってしまう病気ですが、抜毛症は、自分で髪の毛を抜いてしまう病気です。

とくに若年の患者の場合、どちらが原因なのか正確に見極める必要があります。

2.子どもの髪が抜けた場合は脱毛症か抜毛症かを見分けましょう

髪が抜けているのが自分であれば、脱毛症か抜毛症かはすぐに判断することができます。

しかし子供の髪が抜けている場合は、どちらなのか慎重に判断する必要があります。

髪の状態や抜け毛のあった場所などを元に推察しましょう。

3.主に脱毛症は免疫疾患やストレス、抜毛症はストレスによって起こります

脱毛症は免疫異常から起こることもありますが、抜毛症はストレスが原因で起こります。

脱毛症や抜毛症になってしまった場合は、ストレスを感じにくい生活を送るよう心掛けましょう。

4.脱毛症も抜毛症も病院で治療ができます

脱毛症は、皮膚科で処方されるステロイドなどの塗り薬や、血管を広げる薬などの飲み薬を使って治療します。

一方、抜毛症は、心療内科などで投薬や行動療法を受けることで治療を行っていきます。