どちらかというと電気治療よりも赤外線照射や紫外線照射の方が一般的です
円形脱毛症の治療にも電気治療が使われることがありますが、一般的にはうつ病などの治療に使われます。
以前効果が得られていた電気けいれん治療は強い痛みを伴い、副作用がありました。
そのため最近では電気治療よりも赤外線照射や紫外線照射などのほうが治療法として一般的です。
これらは従来の電気けいれん治療よりも痛みも少なく、副作用がないといわれています。
目次
円形脱毛症の原因の多くはストレスや免疫異常によるものです
円形脱毛症は、ストレスや自己免疫異常が主な原因とされています。
自己免疫異常とは、自分の細胞を異物と捉えてしまい自分で攻撃してしまうことです。
自分で攻撃してしまうことで、毛根などにダメージを与えてしまいます。
円形脱毛症には一過性と完治が難しい難治性があり、単発型円形脱毛症や多発型円形脱毛症など種類があります。
単発型円形脱毛症は1つだけ円形・楕円形の脱毛が起こるもので、ストレスが原因の場合が多いです。
多発型円形脱毛症は2つ以上できるもので、自己免疫異常が原因であると考えられています。
ストレスは交感神経を刺激し、血管を収縮させてしまうため髪の成長を妨げてしまいます。
また血流が悪くなることで不完全な細胞が多くなり、これが影響して免疫異常になってしまうこともあるのです。
免疫異常では不完全な細胞を異物ととらえてしまい、免疫細胞であるリンパ球は攻撃を開始します。
その結果、毛根はダメージを受け脱毛を引き起こしてしまいます。
また就寝中に副交感神経優位になることで髪の生成が活発化されるため、夜更かしや睡眠不足も髪の成長を妨げる要因です。
円形脱毛症には赤外線照射や紫外線照射が有効です
現在では電気治療は使われることは少ないです。
下記で主に使われている方法を紹介します。
円形脱毛症の患部に赤外線を照射する治療法であり、スーパーライザー療法とも呼ばれている方法です。
体に害のない赤外線が体内の奥深くまで届くように特殊な機器を使っています。
赤外線照射治療は自律神経を刺激するものであり、円形脱毛症だけでなくアレルギーなど神経系のあらゆる治療に使用されています。
この治療法は、比較的軽度の円形脱毛症の人に対して効果が期待できるものです。
赤外線を直接当てるため少し熱や痛みを感じることもありますが、単発型の円形脱毛症の約9割が治癒したという報告もあります。
そのためかなり高い確率で回復が見込まれます。
赤外線照射治療はあくまでも軽度の場合に使用され、重症化すると治癒は難しいようです。
円形脱毛症の原因の多くは自己免疫異常であるため、この免疫異常部分に局所的に紫外線を当てて、過剰な免疫系を抑制するという治療法です。
紫外線は免疫異常が起きている部分の細胞の死を誘導することで免疫異常を抑える効果が期待できます。
自己免疫異常の部分のみに対して一時的に照射するので、発がん性などの副作用はないといわれています。
治療中も生活習慣や食生活にも気を付けましょう
円形脱毛症の治療をしていても、普段の生活や食事が乱れていれば治療の効果も十分に発揮することができません。
治療中は、生活習慣や食生活にも気を付けましょう。
脱毛症の治療中にも気を付けたいことは以下のようなことです。
- ストレスを避け、溜め込まないようにする
- 規則正しい生活を心がけ十分な睡眠をとる
- シャンプーなどは肌に良いものを選び、正しくシャンプーをする
- ヘアカラーやパーマは控える
- バランスの取れた食事を心がける
シャンプーは髪に直接つけず、手のひらで泡立てて頭の何ヶ所かに付けてから洗いましょう。
洗う時は爪を立てたり、ゴシゴシ擦り過ぎたりしないように気を付けます。
シャンプーが残ると毛穴に詰まったり、フケの原因になったりするのでよくすすいでください。
洗い終わったら優しく押さえるようにタオルで拭きドライヤーで乾かしましょう。
乾かすときも1ヶ所が熱くならないように注意しましょう。
(まとめ)電気治療は脱毛症にも使われることがあるの?
脱毛症の治療に電気治療が使われることはありますが、もともとはうつ病患者などに対して行われていた治療法です。
現在は電気治療よりも痛みが少なく、副作用がない赤外線照射や紫外線照射などの治療法が一般的です。
円形脱毛症の原因の多くは精神的ストレスや自己免疫異常によるものとされています。
どちらの原因も自律神経と大きく関係していて、自律神経が乱れると自己免疫異常になることもあります。
できるだけストレスを避け、十分な睡眠をとりましょう。
軽度の円形脱毛症の場合は赤外線照射により自律神経を刺激することで、高い確率で治癒が期待できます。
紫外線照射治療は自己免疫異常部分に照射し、過剰な自己免疫異常を抑えることで自己免疫異常による脱毛症を治すための治療法です。
円形脱毛症の治療をしているからといって私生活も気を抜かず、ストレスを溜めないようにし、十分な睡眠を取りましょう。
またバランスの取れた食事や髪を痛めてしまわないようにシャンプーの仕方などにも気を付けることが大切です。