脱毛症の治療方法であり脱毛箇所にステロイド薬を注射します


円形脱毛症の治療で使う局所注射とは、抜け毛が目立つ箇所にステロイド薬を注射する治療法です。

自己免疫疾患症状の改善に高い効果が認められていて、一定レベル以上の重症患者さんのケアとして採用されます。
単発型・多発型の両方に使えるとされているため、主治医と相談のうえで検討しましょう。

日本皮膚科学会で推奨される治療です

局所注射は日本皮膚科学会が公表している「円形脱毛症診療ガイドライン」において「信頼度が高く一定の効果が認められる方法」として示されています。

症状が固定した成人患者さんの治療法として行うことが推奨されていて、現段階では有効な治療方法選択肢の一つといえます。

しかし広範囲に脱毛が進んでいる場合には注射回数や投薬量が多くなる問題も示唆されていて、他の選択肢も考慮したうえでの判断が必要です。

子供の脱毛症に対しては長期にわたって使用した実験データがないことから「基本的には使用するべきではない」とされていて、成人患者さんの治療に対してのみ推奨されます。

またガイドラインの定めるところでは「局所免疫療法」が「第一の選択肢」として推奨されていることも重視すべきポイントです。

これは局所免疫療法に高い水準の発毛効果が認められていて、妥当な治療方法と判断できる根拠があるためです。

局所注射は局所免疫療法で思うような結果が見込めないケースの打開策であり、全ての患者さんに対する万能の治療方法ではありません。

局所注射で治療することを提案されたら判断基準や根拠について聞いてみてもよいでしょう。
長期の取り組みが必要な治療だけに、納得してケアを受ける必要があります。

副作用のリスクや問題点の報告もあります


局所注射は、一定の効果が見込める治療方法ではありますが、以下のような副作用のリスクや問題点が懸念されています。

感染症

ステロイド薬が免疫を抑える働きをするため、ウイルスへの対抗力が弱くなり、感染症にかかりやすくなることがあります。

糖尿病や高血圧リスク

局所注射を長く続けると糖尿病や高血圧など他の病気を招くリスクが高まるようです。
突然中止することも健康面のトラブルの引き金となるので、医師の指導のもとで進めましょう。

治療の痛み

頭皮に直接注射する方法なので、治療時に強い痛みを伴います。
精神的な負担も大きく、広い部分への対応としては不向きです。

効果が出やすい方法だけに一定のリスクを伴います。
そのため持病がある方の場合は、慎重に検討する必要があります。

既往症や現在飲んでいる薬がある場合は必ず医師に伝え、適切な判断を仰ぎましょう。

ウィッグやかつらを使って精神面をケアします

症状固定の判断基準として発症6ヶ月は経過を見るのが通常であり、その期間は脱毛症状が続くことになります。

外見を気にする女性にとって大きなストレスがかかり、外出を控えるようになる、人目を避けるようになるなど精神的なダメージが深刻です。

負担軽減手段として医療用ウィッグやかつらの着用をすすめられることがあり、これらは前向きに治療に取り組むうえで大きなサポートとなるでしょう。

近年では、医療用ウィッグ技術が発達してきて、一見するだけでは地毛と見分けがつかないものもあります。
髪の長さやカラーバリエーションも豊富で、自分のイメージに近い商品を自由に選び使えます。

オーダーメイド商品になると一定のコストとなりますが、自分にあったサイズのものを利用できることがメリットです。
一定期間ごとにメンテナンスを行ってくれるサービスもあり、積極的に検討しましょう。

費用負担がネックになる場合は、レンタル商品を活用する手もあります。
病院で紹介してもらえることもあるので、主治医や看護師に聞いてみましょう。

(まとめ)円形脱毛症の局所注射とは?

1.脱毛症の治療方法であり脱毛箇所にステロイド薬を注射します

脱毛箇所に高濃度ステロイドを注射して治療する方法です。

脱毛箇所が広範囲となった一定レベル以上の重症患者さんへの対応として検討され、単発型と多発型の両者に使えます。

2.日本皮膚科学会で推奨される治療です

ステロイド注射というと何となく怖いイメージを持つ方もいるでしょう。

しかし日本皮膚科学会で推奨されている治療方法であり、一定の効果の裏付けを得ています。
高い発毛効果が認められており、不安を感じる必要はありません。

3.副作用のリスクや問題点の報告もあります

感染症や糖尿病など一定のリスクが伴う治療でもあるため、治療をはじめる前に考えうるデメリットやリスクを確認しましょう。

既往症や体質によっては他の方法が望ましいと判断されるケースもあります。

4.ウィッグやかつらを使って精神面をケアします

ステロイド注射では長期間かけて治療にあたる必要があり、かつらやウィッグで患部を隠す方法もあります。

精神的ストレスを軽減し、前向きに治療を進めるための手段といえます。